イセエビ漁解禁 名瀬漁協、初日は24・2キロ 4年連続100キロ台割り込む 奄美群島
奄美群島で21日、イセエビ漁が解禁された。鹿児島県奄美市名瀬の名瀬漁業協同組合(満林春男組合長)では、早朝から赤エビ(カノコイセエビ)や青エビ(シマイセエビ)が並び、仲買人が競り落とす光景が見られた。解禁初日の水揚げ量は前年比44・9キロ減の24・2キロ(赤エビ8・6キロ、青エビ15・6キロ)。4年連続で100キロ台を割り込んだ。 名瀬漁協によると、同日は名瀬漁協管内のほか、龍郷町からも水揚げがあった。今年はイセエビ漁解禁直前に奄美地方の西の海上を通過した台風9号や、満月の影響でイセエビが少なかったという。 同日水揚げされたイセエビの中には、県が設定する採捕制限基準(体長13センチ以下)に近い小ぶりな個体も多く見られた。水揚げ量が落ち込んだこともあり、価格は3千円~5千円台で推移。最高値は赤エビ5200円、青エビ4900円だった。 4年連続の水揚げ量低迷について、漁業関係者からは「資源が減っているように感じる」「価格が高い沖縄の市場に一定数出荷されているようだ」などの声も聞かれた。 イセエビ漁は資源保護を目的に、産卵期に合わせて5月1日から8月20日まで禁漁期間が設定されている。