『クソ会社』『謝罪文を書け』宅配業者への“カスハラ”横行 クレーマーに泣き寝入りの運輸業界に変化
客による理不尽な要求や言動=カスタマーハラスメントが社会問題となっています。この「カスハラ」にどう対処すればよいのか――特に深刻化する運輸業の現場を取材しました。 【写真を見る】『クソ会社』『謝罪文を書け』宅配業者への“カスハラ”横行 クレーマーに泣き寝入りの運輸業界に変化 ■“カスハラ”様々な業種で問題視 厚労省の動画より、サービス業・小売業で起きた事例(買い物会計レジ)です。 客)「あんた本当に鈍いな。頭悪いんじゃないの?」 店)「すいません」 客)(手でカウンター叩き)「この役立たずが。客に向かって何だその態度は。人を散々待たせておいて」 店)「すいません」 客)「こっちはお客様だぞ。だいたいこの店サービスがなってないんだよな。この間の覚えている?タバコ銘柄間違えたよね」 店)「申し訳ありません」 客)「何年目なの」 客の立場を利用して理不尽なクレームをつけたり、暴言を吐いたりする迷惑行為「カスハラ」。サービス業をはじめ、様々な業種で問題視されています。 こうした経験があるのか街の人に聞いてみました。 (飲食店アルバイト)「土日とか待ち時間が多いので怒ってくる客がちらほらいる」 (接客業)「お客さんと解決には向かおうとするけど、説明しきれなかったら責任者を呼ぶ」 (飲食店アルバイト)「私たちも一人の人間だから、そこも考えてほしいなとは思う」 ■営業所長に土下座…男に有罪判決 深刻化しているうちのひとつが運輸業です。全日本交通運輸産業労働組合協議会が実施したアンケート調査では『カスハラを受けたことがある』と答えた人が半数近くに。また『カスハラが増えている』と感じている人は57%にのぼっています。 宅配便の受け取りをめぐり、大分県内で運送会社の営業所長に土下座をさせる事件が起きました。 去年2月、大分市内に住む男が、宅配便の誤配送トラブルが2回続いたことから運送会社の受付カウンターで、営業所長に「どう責任とるんか」「ミスした奴をクビにしろ」などと大声で怒鳴り、土下座をさせました。また、その様子を自分の携帯電話で撮影しました。