ロッテのスーパールーキー佐々木朗希が語ったマー君への憧れと「日本一投手になるために必要なこと」
胸中に秘めてきた憧憬の念を初めて明かしながら、高校最速右腕がプロの第一歩を踏み出した。 千葉ロッテマリーンズの新入団選手発表会が9日、東京・新宿区内のロッテ本社で行われ、10月のドラフト会議でパ・リーグの4球団が1位指名で競合した佐々木朗希投手(岩手・大船渡高)が、同期入団の6選手とともに縦縞の真新しいユニフォーム姿を初めて披露した。 「縦縞は着慣れているんですけど、また新しいユニフォームを着てプレーできることを本当に嬉しく思いますし、これからはチームのために一生懸命に頑張っていきたい」 大船渡のユニフォームも縦縞だった偶然に、不思議な縁を感じていたのか。カメラによる無数のフラッシュを浴びた佐々木は、ちょっぴりはにかみながら気持ちを高ぶらせた。 井口資仁監督との昼食会にはじまり、メディア向けの新入団選手発表会をへて、千葉市内へ移動して夜にはファン向けの新入団選手発表会と慌ただしく時間が経過していったなかで、初めて言及したことがある。 目標にしている、あるいは憧れている選手の存在を問われたときだった。 「ニューヨーク・ヤンキースの田中将大選手です。ピッチャーとして完璧なところが、自分にとっての理想なので。そういうピッチャーになれるように頑張っていきたい」 佐々木の記憶には、いまも色褪せることのない田中の勇姿が焼きついている。地元・大船渡市の軟式少年野球団、猪川野球クラブで夢中になって白球を追っていた小学校6年生のときに、東北楽天ゴールデンイーグルスのエースとして完璧なシーズンを送り、ひときわ眩い輝きを放ったのが田中だった。 「テレビやインターネットで見ていて、僕もエースと呼ばれるようなピッチャーになりたいと思いました。負けない、ということはすごく難しいこと。それを24回も積み重ねていたので」 レギュラーシーズンを24勝1セーブと無敗で駆け抜けた田中が、楽天を初めてのパ・リーグ優勝に導いた2013年。文句なしの最多勝と最高勝率に輝き、防御率1.27で最優秀防御率のタイトルをも手にした田中の無双ぶりは、ポストシーズンに入ってさらに際立った。