日産フォーミュラE、2戦連続表彰台獲得で母国戦東京ePrixへ「日本のファンの前で今回同様の活躍を」日産勢マクラーレンも1勝
フォーミュラEシーズン10第4戦サンパウロePrixで日産は、オリバー・ローランドが3位表彰台を獲得した。次戦は母国戦となる東京ePrix。ドライバー、チームは今回の勢いをそのままに「日本のファンの前で活躍を見せたい」と語った。 【動画】フォーミュラE、東京ePrixのオンボードCG映像を公開 サンパウロePrixでローランドは11番手スタートながらも順調にポジションを上げてレース終盤に5番手につけると、最終ラップの最終コーナーで表彰台争いを繰り広げたパスカル・ウェーレイン(ポルシェ)とジェイク・デニス(アンドレッティ)を一気に抜き去って3位を掴んだ。ローランドはディルイーヤePrixレース2から続いての3位表彰台を獲得した。 「気温の変化が激しく本当に難しいレースだったが、戦略が上手くいき、我慢強く走れたと思う。今季2度目の表彰台を獲得でき本当に嬉しい」 チームを介してローランドはそう語った。 「マシンのフィーリングも良くて、コーナーでもスピードがあった。最終ラップでは前の2台が激しくバトルしていたが、最終コーナーを積極的に攻め、ゴール手前で一気に2台を追い抜くことができた」 「次はホームレースの東京大会。日本のファンのみんなに今回同様の活躍を見せたいと思う」 ローランドのチームメイトであるサッシャ・フェネストラズは14番手からスタートでの混乱もあり11位フィニッシュでポイント獲得を逃したが、日産パワートレイン勢としては、マクラーレンのサム・バードがサンパウロePrixで優勝。マクラーレンブランドでは初勝利となり、マニュファクチャラーとしても東京ePrixに向けて勢いを見せている。 「予選は悔しい結果となったが、決勝は可能な限り挽回し、ポイントを獲得することに集中した。ローランドは素晴らしい走りを見せ、2戦連続で今季2度目の表彰台を獲得した」 チームのゼネラルマネジャー兼マネージングディレクターのトマソ・ヴォルペはサンパウロePrixをそう振り返った。 「特に最終コーナーで2台のマシンをオーバーテイクしたタイミングは完璧だったね。フェネストラズは、集団の中で難しいレースを強いられたが、ポイント獲得まであと一歩のところまでポジションを挽回した」 「また、このレースでは日産がマシンを供給しているNEOMマクラーレン・フォーミュラEチームが初優勝を飾り、マシンとしては『日産e-4ORCE 04』のダブル表彰台獲得となった。今日の結果は我々の取り組みが正しかったことを証明している。このペースを維持して、東京大会に挑む」 東京ビッグサイト周辺が舞台となる東京ePrixは、フォーミュラE初開催というだけでなく、日本初の本格公道レース。持続可能社会実現に向けたアピールという側面もあり、大きな関心を集めている。 フェネストラズはフォーミュラEに挑戦する前は日本国内の最高峰カテゴリーであるスーパーGTやスーパーフォーミュラへ参戦した経験を持つ。サンパウロePrixではポイントこそ逃したものの、それを糧に久しぶりの日本でのレースに挑むと語った。 「ポイントを獲得できなかったのは残念だが、エネルギーとレースマネジメントの点では、ベストなレースのひとつだった」とフェネストラズは言う。 「スタートで混戦に巻き込まれて順位を落としたが、それがなければトップ10フィニッシュは可能だったと思う。上位にいる選手達との差を分析し、次のレースに挑む。日本のファンの前でより良い結果を出せるよう全力で臨む」
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