円安進行阻もうとする日本の闘いは前途多難-為替トレーダー警告
ロード・アベットのポートフォリオマネジャー、リア・トラウブ氏は円相場について、「日米の金利差を受けたもので、今年は特に関係が深い」と語った。
アジア時間帯の動きは当局が介入したように見えたが、「こうした場当たり的な介入による影響はかなり短期間にとどまるだろう」とし、「日銀と財務省がさらなる円安を阻止したいのなら、国債買い入れ縮小や金利引き上げの道筋を反映するようガイダンスを見直す必要があろう」と分析した。
米雇用統計
今週発表される経済指標も重要になるだろう。焦点は5月3日に発表される4月の米雇用統計だ。弱い数字なら、米金融当局が足元の市場予想よりも早く緩和に動くとの見方が再燃する可能性がある。
軟調な米雇用統計は日本の財務省を救うかもしれないとノムラの宮入氏は語る。
これらはどれを取っても、円相場てこ入れを目指す日本の通貨当局が厳しい闘いを強いられる可能性を示している。
R・J・オブライエン&アソシエーツのグローバル市場インサイト担当マネジングディレクター、トム・フィッツパトリック氏は「政策に裏打ちされていない介入で最大の過ちは、譲れない一線を引くことだ」と指摘する。
日本のポートフォリオマネジャーが、ドル高の持続や進行を想定していれば、ヘッジなしで米債券資産に追加投資する機会になるかもしれないという。
「日本の投資家にとって、それは贈り物だ」と語った。
原題:Yen Traders See Uphill Battle for Japan to Halt Currency’s Slide(抜粋)
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Carter Johnson