ドライバーがいい日はアイアンがダメ! “ゴルフあるある”なぜ起きる? どうしたら両方よくなる?
ドライバーとアイアンの違いは菜箸と普通の箸くらいしかない
ドライバーの調子がいい日はアイアンが不調、ということってありませんか? 1打目は気持ちよくフェアウェイへ飛んでいったのに、アイアンショットがまったく当たらない。そんな時は「ドライバーさえよければ満足」と自分を納得させる一方、アイアンでミスをしたときの落胆は大きく、いいスコアも出せないためフラストレーションの溜まるラウンドとなってしまいます。 【写真】これが奥山ゆうしプロが考える「右に行く人」と「真っすぐ飛ぶ人」の決定的な違いです
でもなぜ、ドライバーの調子がいい日に限ってアイアンが不調になってしまうのでしょうか。お笑い芸人・藤森慎吾さんのゴルフの先生で、藤森さんを“70台で回れるゴルファー”にしたことで知られるプロゴルファーの奥山ゆうしさんに解説していただきました。 「ドライバーとアイアンの打ち方を別ものと考えている人に、比較的よく起きる現象だと思います。実は、両者の打ち方は一緒です。ドライバーでもアイアンでも基本は『下半身から動かす』。この体の使い方は共通、不変です。しかし、例えば『ドライバーやウッドは払うように打つ。アイアンは上からボールを叩いていく』のように両者の打ち方は違うと思い込んでいる人は、無意識のうちに打ち方が変わってしまい、バランスが崩れてうまくいかなくなるのです」 「払う、上から叩く、という表現がどうして広く浸透したのかというと、クラブの長さの違いが一因に挙げられます。ドライバーは最も長いクラブだから、どうしても“横振り”にならざるを得ない。いわば竹ぼうきを振り回す感覚に近く、インパクト周辺でボールを払っていくような感じがします。反対にアイアンは、竹ぼうきに対して短いハケのようなもの。クラブが短いほどボールと体との間隔が近くなり、スイングプレーンはより立ってきて“縦振り”になる。そのためボールを上からとらえる感覚になるのです」 「ですが、たとえクラブの長さが違っても体の動かし方は同じです。打ち方を変えることはありません。例えば、調理に使う菜箸と普通の箸の関係をイメージしてください。両者の長さはかなり違いますが、食材をつかんだり分けたりする時の持ち方、動かし方は同じです。菜箸は長いので寝かせれば遠くの食材もつかめる。普通の箸は立てて使い、近くのものをつかみやすい。ドライバーとアイアンもそれくらいの違いしかありません」 長さのあるドライバーはどうしてもスイングが横振りに近くなり、ドライバーに比べて短いアイアンほどスイングは必然的に縦振りになるだけで、体の使い方や打ち方は同じだと奥山さんは言います。