公開練習を行った（左から）バズーカ巧樹、龍聖、鈴木千裕、山田彪太朗、中島玲

　「キックボクシング・ＫＮＯＣＫ　ＯＵＴ」（２３日、国立代々木競技場第二体育館） 　ビッグマッチ「ＫＮＯＣＫ　ＯＵＴ　ＣＡＲＮＩＶＡＬ　２０２４　ＳＵＰＥＲ　ＢＯＵＴ　“ＢＬＡＺＥ”」のメインイベントで、ＫＮＯＣＫ　ＯＵＴ特別ルール（パンチのみ）７３・０キロ契約３分３回戦（延長１回）で鈴木千裕（２５）＝クロスポイント吉祥寺＝と対戦する五味隆典（４５）＝東林間ラスカル＝が１１日、東京・新宿ＦＡＣＥで行われた公開練習をすっぽかした。 【写真】五味隆典がすっぽかした経緯を説明する山口元気代表 　師事してきた五味にすっぽかされた鈴木は、パンチのみのルールにもかかわらず、公開練習ではキックや踏みつけ、パウンドなどを披露。 　「先生を超えるにはリングの上でしかないんで、ＫＯして思い切り時代を変えようかなと思いますね。新世代の力を見せようかなと思います。ＫＯ以外ないんじゃないですか。パパッと決めますよ。五味さん倒さないとパッキャオもないし、未来も僕の人生もつぶされるんで、意地でもここ超えます」とＫＯでの世代交代を宣言し、すっぽかされたことには「先生らしいんで、こういう日もあるんじゃないですか」と受け流した。 　そして「近年の五味さんの試合は緊急オファーばかりだったんで、全然体が仕上がっていない。今回ちゃんと作る期間を設けられているので、相当体も仕上がってるし、テクニックもパワーも全部戻っていると思うんで楽しみですよね。だから、ここに来なくてもいいです。ベストな状況、最強な五味さんで当日を迎えられればいいかなと思います」と、明快に言い切った。 　初代ＰＲＩＤＥライト級王者として総合格闘技に一時代を築いた五味と、現ＲＩＺＩＮフェザー級王者で現ＫＮＯＣＫ　ＯＵＴ－ＢＬＡＣＫスーパーライト級王者の鈴木との、新旧交代がかかった大一番。鈴木が超ＲＩＺＩＮ．３（７月２８日、さいたまスーパーアリーナ）でボクシングの６階級王者マニー・パッキャオ（４５）＝フィリピン＝と対戦することが決まり、注目度はさらにアップしている。 　バックステージで鈴木は「そういう時もあるんで、そこでわーわー言ってもしょうがないんで、チャンピオンらしくどしっと構えて、試合当日しっかり倒せばいいかなと思います」と王者のコメント。その上で「ちゃんと来てくれるならいいんですけど、お互いフェアな時間を割いて来るんで、それだったらお互いいいですけど、俺だけ行く、アイツだけ来るみたいな、そういうアンフェアなのは嫌ですね」と、師匠のすっぽかしに苦言を呈した。 　さらに「師を超えるっていうのはこういう時しかないんで。格闘技は拳で超えるしかないんですよね、残酷ですけど。ケンカと一緒で、拳の中には伝えたいメッセージがたくさん詰まってるんで、リング上で伝えたいことを拳に乗せて伝えたいので、だから思い切り行くっていうのでモチベーションは上がってますね。五味さんを超えて、もう俺じゃなくておまえだわって言ってもらえるように。結果で先生に見せるしかないんだなと思っています」と、この一戦への思いをほとばしらせていた。