キャサリン妃、化学療法を終えて初の公の場へ 子を持つ同じ親として遺族に寄り添う
10月10日、キャサリン妃がウィリアム皇太子とともに、イングランド北西部のサウスポートを訪問されました。これは、先週ウィンザー城で行われた闘病中の少女とのご対面に続く2度目のお姿拝見で、公の場でのお仕事としては、化学療法終了後初となります。 【写真】「シャネル」コーデが好きなキャサリン妃 ついに公務復帰の一歩が実現したことに、英国内はもちろん世界中のファンの間でも喜びの声しきり。私も嬉しい驚きとともに、新鮮な思いで公務の内容やお姿を拝見しました。 キャサリン妃の初の公の場!と注目を集めることが必至の、この日の公務は、7月29日にサウスポートで起こった刺殺事件に関連したもの。テイラー・スウィフトをテーマにした子ども向けダンス教室で、突然教室に入ってきた男によって6歳、7歳、9歳の少女たちが刺殺され、他にも8人の子どもたちと大人2人が負傷した痛ましい事件。 翌日追悼集会が行われるも、その後地元のモスクや警察署への放火など、SNSの憶測や虚偽情報も手伝って、国内各地で暴動化していくという最悪の事態へと発展。 チャールズ国王は事件後すぐに声明を出され、8月にはサウスポートを訪問し犠牲者を追悼されていましたが、皇太子ご夫妻も同様に、直後には被害者にむけ、哀悼の個人的メッセージを投稿され、事件に注視。皇太子に至っては、できる限り早く遺族や地元のコミュニティを訪問することを希望されていたそうで、それがやっと実現したかたち。キャサリン妃の同行は、近々に決まった模様で、地元コミュニティへのサポート、共感、哀悼の思いを共有されたかったのだそうです。
3人の少女たちの遺族それぞれと30分ほどプライベートにお話しになったほか、子どもを庇い重症を負ったダンス教師とも対面をされたご夫妻。 同行した報道陣は最少で、被害者家族との対面は完全に非公開。ウィリアム皇太子とキャサリン妃がお帰りになるまで、公的な発表も控えられ、ご夫妻から関係者への深い配慮がなされました。 その後、歩いて地元のコミュニティ・センターに向かわれ、刺殺事件の余波に巻き込まれた緊急隊員たちとお会いになりました。会話の中で、キャサリン妃は隊員たちへ「遺族に代わって、ありがとうございます」とお礼を述べられ、また皇太子も「皆さんはヒーローです。くれぐれも体調に気を付けて、ゆっくり焦らず仕事に戻ってください」と労りのお言葉をかけられたそうです。 ご夫妻が設立されたロイヤル・ファウンデーション(英国王立室基金では、この事件や余波の暴動に巻き込まれた警察官や救急隊員の心身のリハビリサポートをする“国家警察&ウェルビーイング・サービスへの寄付も行われました。 事件直後の声明で「サウスポートで死傷された方々のご家族、ご友人、愛する方々の気持ちを、親として想像することすらできません」と述べられたキャサリン妃。公の場復帰のきっかけとなった初のご公務は、子を持つ同じ親として遺族に寄り添って差し上げるものでございました。
MIZUHO NISHIGUCHI