吉江豊さん「追悼セレモニー」、藤波辰爾が感謝「プロレスを見るたびに吉江君の姿をいつまでも脳裏に置いてください」…5・24「ドラディション」後楽園
◆ドラディション「「DRADITION 2024 DRAGON EMPIRE PHASE―2」(24日、後楽園ホール) プロレス界のレジェンド藤波辰爾(70)が主宰する「ドラディション」は24日、後楽園ホールで「DRADITION 2024 DRAGON EMPIRE PHASE―2」を開催した。 第2試合のタッグマッチで3月10日に50歳で急逝した吉江豊さんの追悼試合を開催。「吉江豊MEMORIAL」と銘打たれた追悼試合は藤波の長男・LEONA、吉江さんと対戦した三州ツバ吉と組んでドラディションの倉島信行、元ドラディションの田島久丸と対戦。試合は田島がセカンドロープからのダイビングボディープレスで三州を沈め、天国の吉江さんに勝利を捧げた。 吉江さんは2006年から09年までドラディションの前身「無我ワールド」時代からトップレスラーとして団体を支えた。しかし、今年3月10日の全日本プロレスGメッセ群馬大会で井上凌と組んで大森北斗、崔領二と対戦したが試合後に体調が急変し救急搬送されたが50歳で急逝した。 団体の功労者である吉江さんへ試合後には藤波、長井満也、新日本プロレスで吉江さんと「G―EGGS」を結成していた永田裕志、そして妻の美奈さん、兄でタレントのよしえつねおさんがリングに上がり追悼セレモニーが行われた。 スクリーンに吉江さんの雄姿が映し出されるリングで、藤波がパネルを美奈夫人に、長井が花束をつねおさんに贈り、藤波が選手を代表し「みなさんに愛され、日本中のプロレスファンがどこに行っても“吉江コール”が鳴り止まず、今でも彼の姿が思い出されます。まだまだ十分、戦えた男です」としのび、さらに無我ワールドからドラディションで「自分の右腕となってやってくれました。本当に感謝をし尽くせない」とささげ、ファンに「どうぞこれからもプロレスを見るたびに吉江さんの姿がどっかに脳裏にあるようにいつまでも置いておいてください」とメッセージを送った。 そして、追悼の10カウントゴングをささげ、吉江さんの入場テーマソング「Wild night」がホールに鳴り響くと、大きな拍手が注がれていた。 吉江さんは、1974年1月5日、群馬・前橋市生まれ。高校卒業後にプロレスラーを目指し元プロレスラーのアニマル浜口さんが主宰する東京・浅草の「アニマル浜口トレーニングジム」で練習を重ね、94年2月に新日本プロレスに入門した。同年12月9日の小島聡戦でデビュー。99年からの海外武者修行を経て2000年には永田裕志、中西学、故福田雅一さんらとユニット「G―EGGS」を結成しトップ戦線で活躍した。 2003年6月には棚橋弘至とのタッグでIWGPタッグ王座を獲得したが2006年1月に新日本を退団。フリーを経て06年8月からは藤波辰爾が主宰する「無我ワールド・プロレスリング」に所属した。同団体が「ドラディション」となってからも体重160キロを超えるパワーあふれるファイトで所属選手として団体を支え、09年7月にドラディションを退団し、以後、フリーとしてプロレスリング・ノア、全日本などで活躍していた。
報知新聞社