写真：トラベル Watch

　星野リゾートは10月17日、米国本土で初の運営施設となる温泉旅館を2028年に開業することを明らかにした。場所は、ニューヨーク州にある「Sharon Springs（シャロンスプリングス）」。 【画像】「星野リゾート オンラインプレス発表会 2024秋」に登場した星野リゾート 代表 星野佳路氏 　シャロンスプリングスは、マンハッタンからクルマで約3.5時間の歴史ある温泉地で、古くはアメリカ先住民が治癒効果を求めて鉱泉を利用し、1800年代中盤にはリゾート地として開発されていた。1900年代以降、飛行機での旅行が盛んになり、現在では活気を失った観光地だが、地元の協力を得て温泉旅館を開業することで地域活性化にも貢献したい考え。 　星野リゾートで展開している温泉旅館ブランドは「界」であり、四季の風情や地域らしさを活かした露天風呂などが特徴。米国本土の進出にあたって星野リゾート 代表の星野佳路氏は、「北米に拠点を持ち、足がかりを作ることが長期的なサステナビリティに必要。前回のバブル経済で（日本のホテル業界の米国進出が）上手くいかなかった教訓から、市場に受け入れられやすく、心を掴みやすい日本の温泉旅館を作る」と説明。 　森のなかの開発になるためレイアウトは「星のや軽井沢」のイメージに近い温泉旅館になり、「部屋数は採算を考え少なくとも20～30室。最大でも70室台のあいだで、ほかのサービスも含めて検討している」と構想を明かした。「界」ように日本文化を反映したコンセプトになることを示唆しているが、開業施設の具体的なブランドや内容は明らかにしていない。 　なお日本のホテル会社による米国での温泉旅館開業は、初の取り組みとなる。