敏腕投資家の投資マイルール「始めたころは損ばかりでしたが」…資産アップの転機は「誰でもできる、あの手法」
昨今、兼業投資家の活躍が目覚ましく、“億り人”を達成する人も増えてきている。しかし、8月に起こった令和のブラックマンデー以降、多くの投資家にとって苦しい状況が続いている。そんな中でも、兼業投資家で幾多の投資勉強会を主催してきたキリン@神戸投資勉強会(X:@yudu1105)氏は、「どんな投資手法であっても、焦って変なことさえしなければ、お金はちゃんと増えます」と話す。みんかぶマガジン短期連載「神戸の兼業投資家が教える、負けない兼業投資の秘訣」第1回は、彼の投資遍歴と投資におけるマイルールについて話を聞いた。
投資に興味を持つも、金融部門に勤めていたため約10年間投資できなかった
ーーキリン氏の投資遍歴について教えてください。 投資を始めたのは2015年、34歳のときでした。若い頃から投資をやりたいと思っていましたが、企業の金融部門に勤めていたため、仕事上の制約で個人売買ができませんでした。証券口座自体は2006年に開設しましたが、その直後にライブドアショックが起こり、様子を見ている間に金融部門へと転勤になりました。 ーー2006年から2015年までは、歴史的な相場がありましたよね。 もし2006年に始めていたら、2008年のリーマンショックで退場していたかもしれませんので、結果的には2015年から始めてよかったと思っています。一方、2015年はアベノミクス相場の後半で日経平均株価が2万円あたりでした。投資を始めるのがあと1年早ければ、さらに相場の恩恵を受けられると感じたこともありましたが、そんなに上手くいかないですからね。
2021~22年、開示情報を参考に大きく資産を増やす
ーーでは、2015年から現在までの経緯について教えてください。 始めた頃は何を買えばいいのかわからず、適当に購入しては損をしていました。ですが、このままではいけないと感じ、2016年に旧Twitterアカウントを作り、投資関連のアカウントをフォローして勉強するようになりました。投資の勉強会にも参加しようと考えましたが、少々怪しい雰囲気がありましたので行けずにいました。 ーーそんなキリンさんは、いま「神戸投資勉強会」を主催されていますよね。 現在は関西在住ですが、2018年頃に単身赴任で東京に転勤した時期がありました。そこで、投資家の方と話して「みんな、こんなに考えて投資しているんだ」と感銘を受け、企業の決算書や『四季報』を読み始めました。そして2019年に関西に戻り、投資歴4年目で神戸投資勉強会を開始したのです。最初は旧Twitterで10人くらいを募り、小さい会議室を借りて株の話をするだけでした。しかし、2020年2月に企業さまをお呼びしたのをきっかけに、徐々に大きくなっていき、現在のIRセミナーの形になりました。 資産に関しては、2020年のコロナショックで損失を被りましたが、2021年、2022年は決算短信、中期経営計画などの開示情報を見て、業績が伸びている企業に集中投資して増やせる時期でしたので、そこで資産を増やしました。この適時開示を漁って業績のよい企業に投資する手法も、ここ数年で広く認知されるようになったので、いまは成長株を長期保有する投資スタイルです。
キリン@神戸投資勉強会