北陸3県の頂点に立つ米菓「ビーバー」が破竹の勢い 他社から承継した“知る人ぞ知る”ブランドに当時26歳の社長が光 世界を展望
多方面でのコラボ展開に伴いラインアップも増加。現在、「ビーバー」「白えびビーバー」「カレービーバー」「カニビーバー」「あおさ塩ビーバー」の5品を定番とし、定番プラス2品の幅でコラボ商品や限定商品に対応している。 期間限定の「ふぐビーバー」は、金沢大学能登海洋水産センターで養殖した能登産のとらふぐを使用している。 「『ふぐビーバー』の発売は能登半島地震発生前から進行していた企画ではあるが、震災後に急遽予定を早めて発売した。売上の数パーセントやカンパンなどの備蓄にも適した商品を復興支援に寄付させていただいているが、我々はどちらかというと心の支えの一助になることを考えてバスケ大会やイベントに前向きに協賛させていただいている」という。
今後も北陸3県での活動を軸足にさらなる成長を目指していく。当面のベンチマークは売上高100億円規模。 拡大に向け、生産体制については本社と工場の金沢市内での移転を予定する。 「OEMも1つの手だが、やはり自分たちで作って届けていきたい。工場の老朽化が激しく、新工場・新事務所について現在各所と連携しながら進めている」と語る。
「ビーバー」を軌道に乗せた後は、ビスケットにも着手する。「米蜜ビスケット」には金沢で長い歴史を持つ飴の俵屋の「じろあめ」を使用するなど、同社では金沢・石川・北陸ならではの素材や原料を活かしたお菓子の開発に積極的に取り組んでいる。 「ビスケットをアジア約10か国に輸出しており、既存のお取引先もいくつかある。八村選手がアメリカで活躍されていることもあり、チャンスがあれば今すぐにでも『ビーバー』で世界に打って出たい。熱狂をどんどん注ぎ込んでいきたい」と意欲をのぞかせる。