うさぎたちの旅を描いた名作アニメ「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」、リマスター版でリバイバル
まだ見ぬ理想郷を求め、ウサギたちは旅立つ──。カーネギー賞とガーディアン賞を受賞したリチャード・アダムスの名作児童文学を原作に、1978年にイギリスで制作された動物アニメーション映画「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」が、HDリマスター版となって11月30日(土)よりシネ・リーブル池袋、シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。 英国ハンプシャー州のサンドルフォード繁殖地に暮らすウサギたち。予知能力を持つファイバーが災害の到来を予言し、兄のヘイズルは村の長に避難を提案する。だが取り合ってもらえず、彼らの一団は村を出ることに。 人間たちが営む「喰われるためだけ」の養兎場、将軍が「軍国主義的な統制」を敷く繁殖地……。理想郷を探す彼らを、予想だにしない世界が待っていた──。 1980年7月の日本初公開時は、畑正憲(ムツゴロウ)の日本語監修による吹替版(主題歌は井上陽水)のみだったが、今回はオリジナル音声+日本語字幕で上映される。ヘイズルの声を担当するのは名優ジョン・ハートで、主題歌をアート・ガーファンクルが歌っているのもポイントだ。
児童文学の映画化だが、人間の乱開発による野生動物の絶滅危機、外敵との血生臭い戦いなど、過酷な現実を捉えた物語は深遠。一方でアニメーションのタッチは味わいあふれる。45年ぶりの劇場上映に期待したい。
「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」
声:ジョン・ハート、リチャード・ブライアーズ、マイケル・グレアム・コックス、ジョン・ベネット、ラルフ・リチャードソン、サイモン・カデル、テレンス・リグビー、ロイ・キニア、リチャード・オキャラハン、デンホルム・エリオット、ゼロ・モステル、ハリー・アンドリュース、ナイジェル・ホーソーン、ハンナ・ゴードン、クリフトン・ジョーンズ、マイケル・ホーダーン、ジョス・アクランド、メアリー・マドックス 監督・脚色・製作:マーティン・ローゼン アニメーション監修:フィリップ・ダンカン アニメーション監督:トニー・ガイ 原作:リチャード・アダムス 編集:テリー・ローリングス 音楽:アンジェラ・モーレイ、マルコム・ウィリアムソン 歌:アート・ガーファンクル「Bright Eyes」 1978年/イギリス/英語/カラー/DCP/93分/ステレオ2.0ch/1.85:1(アメリカンビスタ) 原題:Watership Down 日本語字幕:大石盛寛 提供:是空、ハピネット・メディアマーケティング 配給:アーク・フィルムズ © 1978 WATERSHIP PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED. 公式サイト:usagi-movie.jp