WRC2024第11戦ラリー・チリ プレビュー ~今年唯一の南米ラリー~
2019年に歴代32国目の開催国となったラリーです。2019、2023年に続き3回目の登場です。このラリーは2000年から始めた国内戦Rally Mobile Championship をベースとし、これをFIA規格にする努力を重ねWRC開催を実現しました。米州大陸ではこのところ老舗のアルゼンチンやメキシコの開催がないのでチリは貴重なイベントとなります。南米諸国はモータースポーツの人気が高くブラジル、アルゼンチン、などはファン・マヌエル・ファンジオやアイルトン・セナの出現、パラグアイやチリはダカール・ラリーの通過国などにもなり特に関心が高い国です。来年のWRC候補にチリとパラグアイが入っています。
さて、ラリー・チリは同国第2の都市コンセプシオンをベースに太平洋と大陸の間のビオビオ水路の両側で行われるグラベルラリーで道幅はそれほど広くない森林地帯が戦場になります。初日はベースから遠いエリアでのSS、2日目は段々ベースに近づき、最終日はベースに近いエリアという設定です。初日のリエゾンは400kmを超えます。 昔、帯広のラリージャパンのリエゾンが200kmで選手から遠すぎると文句が出たこと思い出しました。 シーズン終盤に入って残すはチリを含め3戦となりました。ヒョンデと先頭争いをしていたトヨタはフィンランドとギリシャで惨敗、もう後がありません。残り全戦をロバンペラ、オジェそれにエバンスで行くのでしょうか。ヒョンデはヌービル、タナクに加え今回はラッピが3台目に入ります。フォードは最近腕を上げているフルモーとミュンスターです。
前戦ギリシャ終了後のポイント状況は次のとおりです。 1位:ヌービル 192pt 2位:タナク 158 pt 3位:オジェ 154 pt 4位:エバンス 140 pt 5位:フルモー 130 pt 6位:ロバンペラ 86 pt 7位:勝田 80 pt
メーカーポイントでは 1位:ヒョンデ 445pt 2位:トヨタ 410 pt 3位:フォード 226 pt となっており ドライバー、メーカー共にヒョンデで大きくリードしています。