ほぼ1人でワイン造り 日本ワインコンクールで「金賞」 シェフから転身、ワイナリー立ち上げ7年での快挙
栽培や醸造を学んだ後、2017年、製造免許を取得してワイナリーを設立しました。 名前につく「いにしぇ」はフランス語で始まりという意味です。 その後、バーの経営も続けていましたが、コロナ禍で売り上げが落ち、3年前に店を閉じてワイナリーに専念してきました。
こちらは「除梗」という作業。網を使って実をつなぐ部分を取り除き、樽の中に実を落としていきます。 稲垣雅洋さん: 「手作りみたいな感じで、量もそんなに多くないので、大手さんみたいに機械でガーという感じではなくて、本当に手作業みたいな感じ。のんびりと、割と時間かかる」 収獲など忙しい時は妻や親族の力を借りますが、ワイン造りはほぼ一人です。
通常、ワインの製造免許の取得には「最低製造量」が決められていますが、塩尻市は地域のブドウを使えば製造量が少なくても取得できるいわゆる「ワイン特区」に認定されています。 稲垣さんのワイナリーは、この制度を市内で初めて活用したケースです。
■立ち上げて7年での快挙
小さく、まだ若い、ワイナリーですが、日本ワインコンクールで初めて「金賞」を受賞。先日、他の事業者と共に副知事の元を訪れ、うれしい報告をしました。 ちなみに県産ワインは、11銘柄が「金賞」となり都道府県別で3年連続・全国1位でした。
「国内改良等品種・赤」の部門で、金賞を受賞した「Fluffy(フラフィー)」。 契約農家から仕入れた「マスカット・ベーリーA」という品種で造られました。
記者: 「おー、すごくいい香りします」 稲垣さん: 「甘い、少し甘やかな香りがしますかね」 記者: 「おいしい、すごく飲みやすいです」 稲垣さん: 「飲みやすいですよね。フルーティーな味わいで、ちょっと後に酸味が来る感じがして、本当にすっきり飲める感じで」 稲垣さん: 「2023年はブドウが非常に良くて、バランスが良くできたのかなと。香り、味わい、果実味みたいなのがよく出ているかなと」
ワイナリーを立ち上げて7年。 稲垣さんは今後もコンクールへのチャレンジを続けながら地元の気候や風土が感じられるワインを造りたいと話しています。 ワイナリー「いにしぇの里 葡萄酒」・稲垣雅洋さん(47): 「北小野地区で作ったピノ・ノワールとか、リースリングなんかも作っているので、北小野という土地の風土みたいなところも感じてもらえばうれしい」
長野放送
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