「スキルはユウキ、顔はランかな(笑)」男子バレー日本代表が海外でも大人気なワケ… 記者も驚いたフィリピン熱狂の夜「彼らは実写版ハイキューだ」
「あなたから渡してくれませんか?」
試合前には、こんな出来事もあった。 プレスルームへ戻ろうかとした矢先、一人の少女に話しかけられた。筆者が首から下げていた「JAPAN」と記されたメディアパスを見て声をかけてきた彼女は、両手で大事そうに一枚の画用紙を差し出した。そこには繊細なタッチで描かれた石川や高橋藍、西田有志の姿があった。 「彼らがフィリピンに来てくれて、本当に嬉しい。感謝を伝えたくて描きました。あなたから渡してくれませんか?」 鉛筆でとてもリアルに描かれた上手な絵や日本語で書かれたメッセージを見ながら胸が熱くなると共に、改めて思った。 そもそも、なぜこれほど人気なのか。 大会中、地元テレビ番組のリポーターとして取材に訪れていた女性に聞くと、至ってシンプルな答えが返って来た。 「まず大前提に、私たちフィリピン国民はスポーツが大好きで、特に一番人気があるのはバスケットボール。日本のBリーグも、もちろん見ますよ」 続けて、日本の男子バレーの魅力を問うと、嬉しそうに言った。 「日本の高度な戦術がどれほど素晴らしいか、私には正直わからない。けれど、ストレートに見ていてとても楽しい。選手にも個性があって、次は何をするのか――とにかく日本はいろんなプレーをするでしょう? それが楽しいし、ユウキやユウジがいるだけでなく、ケント(宮浦健人)、カイ(甲斐優斗)、新たな世代の選手も続々出てくる。この先10年も日本はきっと強いのだろう、と期待したくなるし、何よりみんなハンサム(笑)。フィリピンからも近い日本には実際行くことができるし、日本からフィリピンを訪れるファンも多い。私たちも、日本チームは私たちのホームチームだと思っているんですよ」 彼女の口からは、日本代表だけに限らず各国のスター選手の名前も次々と飛び出していた。アメリカ代表のマイカ・クリステンソンやブラジル代表のブルーノ・レゼンデ、オランダ代表のニミル・アブデルアジズ……。日本が世界の強豪に仲間入りしたことを実感した。 さらに、それは記者が選手を取材するミックスゾーンでも。 テレビ局だけでなく、地元メディアの記者たちが集結。Web媒体が発達するフィリピンらしく、記者のほとんどはスマートフォンを片手に取り囲み、選手が移動するたびに人だかりができていた。「話を聞ける機会を楽しみにしていた」というリポーターの彼女も嬉しそうに笑った。 「私のお気に入りはバレーボールスキルならばユウキ・イシカワ。でもハンサムだなぁと思うのはラン・タカハシ(笑)。フィリピンの女性の中には、彼らを自分の息子のように応援している人も多いですよ」
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