「ほめられて出世」はもう古い? 若者の6割「人前でほめないで」に衝撃も……上司との“ギャップ”の理由【#みんなのギモン】
■若者の複雑な心 その背景にあるもの
小野解説委員 「若者のモチベーションに詳しい金沢大学の金間大介教授が、この複雑な気持ちを分析しています。1つ目は、期待されるのが怖い。今の若者は、安定志向の親の世代の影響もあり、失敗を避けたい、自己肯定感が低く、必要以上に謙遜してしまう人も多いそうです」 「みんなの前でほめられたら、多くの人に期待されてしまうのではないか、うまくいかなかった時に失望されてしまうのではないかと怖くなってしまうそうです」 「2つ目は、必要以上に頑張りたくない。ほめられると、今後も努力をしなければいけないプレッシャーになるということです」 「3つ目は、SNSで満たされている。SNSでつながっている輪の中で、『いいね』を送り合っています。それによって承認欲求は満たされていて、それ以上にはほめられたいとは思っていない、という心もあるようです」 刈川キャスター 「結構時代が反映されているんですね。私も社会人4年目になって後輩が増えてきましたが、ほめる時はみんなの前の方がうれしいだろうと意識してしまっていた部分があります。苦手な方もいるというのは、アップデートしなくてはいけない感覚なんだなと思いました」
■上司らに聞く…調査結果の受け止めは
小野解説委員 「そんな若者の心を、上司はどう考えればいいか。ほめる側の上司は今回の調査結果をどう見るか、23日に都内で聞いてみました」 会社員(40) 「ちょっと衝撃ですね。簡単なことでもほめます。みんなが仕事している場所で『すげえじゃん』『よくやってくれた』と、すぐ言っちゃいますね。今後気をつけようと思います」 大学教員(60) 「ほめられても『みんなの前で言わないでよ』みたいな雰囲気があるので。個人的に、みんなの前でほめたりはしません。(学生が)書いたものを名前をあげずに(匿名で)『こういう記述があってすごくよかった』というほめ方をします」 鈴江アナウンサー 「匿名の方が聞く側も安心できる、いいほめ方だなと学びました。ただやっぱり、衝撃を受けている上司の方もいらっしゃいましたが、ギャップが生まれているんですね」