環境から学習するAI人型ロボット、犬を散歩させゴビ砂漠を疾走。アリババ、レノボなどから64億円調達
日常の場面では、物を取ってきたり、水を注いだり、花や植物の剪定をしたり、犬の散歩や子猫を撫でたりもできる。 星動紀元は、ソフトウェアとハードウェアを統合した人型ロボットのハードウェアアーキテクチャも打ち出した。 基礎となるモーターから二足歩行システム、ロボットハンドまで、すべての部品はAIとの親和性を前提に設計されており、アルゴリズムをハードウェア上で迅速に検証できるため、Sim2Real(シミュレーションから現実へ)の効率が大幅に向上している。 例えば、STAR 1は自由度が20から55に増加し、より複雑なヒューマノイドの姿勢をサポートできるようになった。また、関節トルクは150Nm(ニュートン・メートル)から400Nmに増加し、関節速度は25rad/s(ラジアン毎秒)に達している。現在、STAR 1は製品テストを多くクリアしており、市場での実用化の基準を満たしている。 人型ロボットのほかにも、星動紀元は卓上ロボットのM1と車輪付きロボットのW1をリリースした。これから、投資機関と協力し、工場、工業団地、物流、港湾など、さまざまな分野における人型ロボットの産業化を模索していくという。 大規模言語モデルなどAI技術の進化により、人型ロボット産業に新たなビジネスチャンスをもたらした。最近では「穹彻智能(Noematrix)」、「加速進化(Booster Robotics)」、「逐際動力(LimX Dynamics)」、「銀河通用機器人(Galbot)」、「宇樹科技(Unitree Robotics)」などの人型ロボットスタートアップも次々と資金調達に成功している。中国テックメディア・智東西の統計によると、2024年6月末までに、今年の中国国内のロボット業界では69の投資案件があり、開示されている投資案件のうち1億元(約21億円)規模のものが12件あり、投資総額は75億元(約1600億円)前後に達している。 *1元=約21円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)