シリア政権崩壊 “独裁50年超”アサド大統領はロシア亡命か モスクワ入り報道
半世紀にわたる一家の支配が終わりを迎えました。シリアで攻勢を強めていた反政府勢力が、首都を制圧したと宣言。アサド大統領の行方は不明ですが、ロシアのメディアがモスクワに到着したと報じました。 【画像】国営テレビを通じシリア反政府勢力が声明「独裁者アサドを倒した」
■シリア反政府勢力「独裁者倒した」
銃声とともに盛り上がる人たち。シリア国内は、まるでお祭り騒ぎです。 その理由は、日本時間8日、政権の打倒を掲げる反政府勢力が国営テレビを通じて出した声明にありました。 シリア反政府勢力 「首都ダマスカスを解放し、独裁者アサドを倒した。そして、不当に拘束されてきた人たちを刑務所から解放した」 50年以上続く、アサド独裁政権を倒したと主張したのです。 シリア国民 「今まで国民をひどい目に合わせてきた独裁者が、50年もの間、みんなの息を詰まらせてきたのです」 アサド大統領の肖像画が目を引く政府軍の施設に人の姿はなく…政府与党の建物も破壊され、もぬけの殻です。 事実上のアサド政権崩壊に、シリア国内は歓喜に沸いていました。 シリア国民 「本当にすごくうれしいです。アサド政権は私たちを弾圧し傷つけてきました」
■アサド大統領、家族とモスクワ入り報道
ロイター通信は、アサド大統領の消息についてアサド氏が乗ったとみられる飛行機がロシア軍の基地のある沿岸部へ向かう途中、墜落した可能性が高いと報じています。 一方、ロシアの国営メディアはアサド大統領と、その家族がロシアの首都モスクワに到着。人道的配慮に基づき亡命を認めたとしています。
■トランプ次期大統領「ロシアが興味なくした」
シリアのジャラリ首相は、次の政権についてこのように述べました。 ジャラリ首相 「今後の決定は、国民が選ぶ指導者に委ね、協力する用意があります。国家を維持するため、すべての政府業務をスムーズに移行するよう努めます」 シリア国内の混乱に反政府勢力を支援してきたアメリカのトランプ次期大統領は次のように述べました。 トランプ次期大統領(SNSから) 「アサドが去った。国外逃亡した。プーチン大統領の率いるロシアが彼を守り続けることに興味をなくしたからだ。(ロシアは)ウクライナ侵攻で、60万人近い兵士が負傷あるいは死亡し、シリアへの興味をすべて失った」 (「グッド!モーニング」2024年12月9放送分より)
テレビ朝日