＜ヤ・D＞4回、ソロを放った牧（撮影・島崎忠彦）

　◇セ・リーグ　DeNA8－3ヤクルト（2024年4月21日　神宮） 　霧雨を切り裂く「バースデーアーチ」が左中間席に着弾した。DeNA・牧が、ダイヤモンドを回りながら右手を天に突き刺す。この日26歳を迎えた4番は「こういう日に打てて良かったし、チームが勝てたのも良かった」と声を弾ませた。 　4回無死の第3打席だ。前の2打席はいずれも打点を挙げながらも内野ゴロだったが、長谷川の直球を仕留め2号ソロ。3打席連続打点となり4番の働きを果たした。初回の第1打席では「バースデーコール」を響かせてくれた左翼席ファンへ御礼の一振りだった。 　試合前には同学年の山本が用意したケーキで祝ってもらった。三浦監督も「今日は誕生日だから、ずっとスタメンだし休むか？と言ったら“出ます”と。自分で祝ったね。おめでとう」と称えた。誕生日弾はプロ入り後、22年の阪神戦に続き2発目。「来年も打てるように頑張ります」と気持ちも前向きだ。 　5年ぶりに復帰した筒香が現在2軍調整を続けているが、三浦監督は元4番の1軍昇格後も、不動の牧の打順を動かすつもりはない。連勝で借金1と完済が迫り、順位は4位に上がった。牧も「まだお会いしていませんが、偉大な人なのでいろんなものを吸収したい」と元4番・筒香との共闘を心待ちにした。（大木　穂高）