中学にはなかったイジリ、引きつった顔――ハライチ・澤部佑が語る高校時代のイジメ
――それに対して周囲はどのような反応でしたか? 国語の授業で「回る地球」っていう単語が出てきて、クラスのギャル男にそのモノマネをやらされたことがあって。 なんとかやるんですけど、クラスはそのギャル男に目をつけられたくないから笑ってくれない。先生もしっかり無視しているんで、ギャル男だけがキャッキャやっている状態。 でも、そこから「先生ー! 澤部がイジメられてますよー!」とかやって。先生も振り向かせたりすると、少しずつ空気が変わって、ちょっとクスッとしている子がいると「笑わせてやったぞ」と手応えを感じてましたね。 ――芸人になった今、当時をどう振り返りますか? イジメ経験を払拭しようとは別に思ってないです。岩井からも「あの時のお前が真のお前だ」って言われてますしね(笑)。まあ受け入れてるし、きれいごとじゃないですけど、あのイジメがなかったら今の自分はないなという感じもしますしね。 芸人でもイジられ慣れてない人だと、顔引きつっている人とかいっぱいいるんですよ。痛々しく見せない能力がついたと思います。その時に得たものでほぼ15年戦い抜いているんで(笑)
――なかなか簡単ではないですよね まあしんどかったですけど。でも、もっとしんどいイジメを受けている人も多いですし、全員が全員、俺みたいに笑いに変えるっていうのも絶対できないと思うし。 (自分は)もう芸人という夢があって、それのために頑張ろうって思えたけど、そんな夢はこれから見つける人も多いでしょうしね。 楽しいことに逃げていいんじゃないですかね。俺もまあ楽しいことに逃げてました。 家にいて夕方再放送の「シティーハンター」とか見ながら、こたつに入ってカップラーメン食べてとか。その時間はすごい楽しかったし、お笑い見てる瞬間とかはすごい救われてたんでね。だから、自分のそういうのにもうめちゃくちゃ逃げるっていうのでいいんじゃないですかね。