26歳で脱毛症を発症し全身の毛が抜け落ちた女性。しかし、その後メイクの様子を投稿「カッコよく人生を謳歌したい」力強く人生を歩む理由に迫る
SNS発信を含めてカミングアウト
葉月さんが発信を始めたころは、親しい友人にしか脱毛症のことをカミングアウトしていませんでした。 「発信を始めてから、もっと広く脱毛症のことをカミングアウトしたいという思いが沸き起こり、 職場の同僚やそれまで伝えていなかった友人にSNS発信をしているということを含めカミングアウトをしました」 そして、カミングアウトした相手の知り合いや家族に、同じ脱毛症の人がいたことに驚きました。さらに、多くの人が一人で悩んでいるのでは…と感じたといいます。 「カミングアウトして一番怖かった反応は『髪の毛がないなんて、かわいそう』と思われることでしたが、ほとんどの方から好意的な反応をもらえてホッとしました」
「Style with Wigs」
葉月さんの若いころからの憧れは、夏木マリさんや冨永愛さん、宮沢りえさんなど自分のスタイルを持っているかっこいい人。 「私にとっての『かっこいい』を紐解いていくと、単に可愛いとか美人とかではなく、自分のスタイルを持っている人、自分軸で生きていること、背筋がピンとして凛とした人というイメージです。また、スタイルとはファッションや見た目だけではなく、生き方そのものに現れると思っています。どんな境遇になってもどうせならばそれを受け入れ、かっこよく変換してそれを自分の生き方にしよう」 そうした考えから「Style with Wigs」という言葉を作ったという葉月さん。そしてその言葉を世の中に広げたいといいます。 現在のような考えは、留学時にさまざまな人との出会いも関係していました。 「髪の毛を失う前の若くて多感な時期に、多様性のある美の感覚にたくさん触れる機会がありました。その出会いと出来事があったから『スキンヘッドになった自分も、もしかしたら美しいのではないか』と、脱毛症になった当初から感じていました」 そして、そのときに思い浮かべたイメージが、自分の目指している理想像になっていると話します。