26歳で脱毛症を発症し全身の毛が抜け落ちた女性。しかし、その後メイクの様子を投稿「カッコよく人生を謳歌したい」力強く人生を歩む理由に迫る
ウィッグを被ることの苦労
脱毛症になってからは、ウィッグを被るようになった葉月さん。しかし、ウィッグを被っていると、水に浸かること、汗をたくさんかくこと、強風に吹かれることが怖く、億劫になり避けるようになったといいます。 「脱毛症のことを打ち明けていない友人からサーフィンに誘われたことがありましたが、差し障りのない理由をつけて断らざる終えなく、とても悲しく感じました」 「ウィッグはとても蒸れるのと、汗がウィッグの隙間から滝のように流れるので、特に暑い夏は大変です。またずっと同じヘアスタイルのウィッグを被っていると、友人から『いつも同じヘアスタイルだね』と言われたり、 反対にウィッグを新調してヘアスタイルが変わると、周りから変に思われるんじゃないかとドキドキしたりしました」という苦労も。 葉月さんは脱毛症の中でも一番重度で、体のすべての毛が抜けてしまう「汎発(はんぱつ)性脱毛症」というタイプ。 そのため眉毛やまつ毛、鼻毛も生えていません。そうすると、鼻水が垂れやすかったり、また目にほこりが入りやすかったりなどの症状にも悩まされるといいます。
メイクやファッションの投稿を始めたきっかけ
葉月さんのSNSではメイクやファッションの投稿が印象的です。そうした投稿を始めた過程についてこう話していました。 「眉毛やまつ毛がなくなると、顔の印象がとても変わります。最初は思う通りに眉毛を描くことができませんでしたが、自分で研究したり、プロの方にメイクを習ったりするうちに、少しずつ眉毛やまつ毛メイクが上達していきました。また、長く脱毛症と付き合っているうちに、脱毛症についての知見もいろいろと溜まり、せっかくならそれを発信して、同じように悩んでいる人の役に少しでもなればいいと思ったのがきっかけです」 発信を始めてみたところ「かっこいい」という声や、同じように病気で悩んでいる方から「ありがとう」という感謝の言葉をもらった葉月さん。 そうした声をいただく中で「自分の発信が誰かの役に立ったということが自分の中での自信につながり、また過去の自分から解放されていっている感覚があった」と話していました。 一番大きな収穫は、与えるよりも与えられているものの方が大きく、周りや自分の境遇に感謝できるようになったことだといいます。