ダイハツ「コペン」2代目は着せ替えプレイが楽しめる! 東京モーターショーで華麗にデビューだ【今日は何の日?11月23日】
一年365日。毎日が何かの記念日である。本日11月23日は、久々の軽自動車のオープンスポーツとして2002年に登場したダイハツ「コペン」の2代目が、2013年の東京モーターショーで発表された日だ。2代目は、初代の電動オープンルーフ装備のラウンディッシュなスタイリングを継承しつつ、翌2014年6月から発売が始まった。 TEXT:竹村 純(Jun TAKEMURA)/PHOTO:三栄・新型コペンのすべて、2013東京モーターショーのすべて ■2代目コペンのアピールポイントはDRESS-FORMATION ダイハツ・2代目コペンの詳しい記事を見る 2013年(平成25)年11月23日、第43回東京モーターショーでダイハツが2代目「コペン」のコンセプトカー」を発表。2代目コペンは、初代のコンセプトを継承しつつ、ボディパネル各部を交換可能な「DRESS-FORMATION」と呼ぶ意匠着せ替えができることで注目され、翌2014年6月から発売が始まった。 久しぶりに登場した軽オープンスポーツの初代コペン(L880K) コペンは、“最小のボディに最大の夢を”というコンセプトで2002年6月にデビューした。ちなみに、Copenは、コンパクト(Copact)とオープンカー(Open-Car)の造語である。 スタイリングは、コッペパンのようなラウンディッシュな可愛いフォルムで、特徴的なのはボディ前後のデザインが同じイメージなっていること。また、約20秒で開閉可能な世界最小の電動開閉式オープンルーフも大きな注目を集めた。 エンジンは、ダイハツ最強の660cc直4 DOHCインタークーラー付ツインスクロールターボで、最高出力64PS/最大トルク11.3kgmを発生。トランスミッションは、4速ATと5速MTが選べ、駆動方式はFFのみ。 当時唯一の軽オープンスポーツで、しかも車両価格が149.8万円の手頃な価格ということで人気を集め、約10年間で輸出を含めた総生産台数6万6444台(国内5万8391台)をもって、2012年8月に生産を終えた。 キープコンセプトだが、ボディ部品の着せ替えができる2代目(LA400K) 初代が生産終了した翌2013年のこの日、東京モーターショーで2代目コペンが公開され、翌2014年6月から発売が始まった。 2代目コペンは、基本的には初代のコンセプトを継承し、基本のスタイリングも先代を踏襲したが、ヘッドライトが初代の丸型に対して鋭角的になり、精悍な顔つきに変貌した。最大の特徴は、「DRESS-FORMATION」と呼ぶ意匠着せ替えができるシステムである。 これは、樹脂製のボディパネルを脱着できる構造とし、フロントバンパー、リアバンパー、ボンネットフード、トランクフード、フロントフェンダー、リアフェンダー、ドアパネル、サイドシルの計12ヶ所を自由に選ぶことができ、また購入後にも着せ替えができるというユニークなシステムである。 エンジンは、初代の4気筒から3気筒へ変わり、さらにDVVT(可変動弁機構)を採用した64ps/9.4kgmを発揮する660cc直3 DOHCインタークーラー付ターボに換装し、トランスミッションはCVTおよび5速MTが組み合わされた。 2代目コペンは、車両価格179.82万円(CVT)/181.98万円(5速MT)で発売され、約1年後に販売台数は1万台を超え、目標を上回る好調なスタートを切った。しかし、翌2015年にライバルとなる軽オープンスポーツのホンダ「S660」がデビューしたため、人気はやや失速した。 人気を獲得したS660は7年で販売終了 1年遅れでデビューしたライバルのホンダS660と2代目コペンの最大の違いは、コペンがFFなのに対しS660がスポーツカーの本道であるミッドシップを採用して、低重心と前後重量配分45:55を実現していること。 その他、コペンの電動ハードトップに対してS660は手動のソフトトップ、エンジンはともに直3ターボで最高出力は64psと同じだが、最大トルクは9.4kgmに対してS660は10.6kgm。車両価格はMT仕様で182万円に対して、S660は198万円と16万円ほど高額である。 S660は発売以来高い人気を獲得し、コペンを凌ぐ販売台数を記録していたが、残念ながら2022年3月に生産を終了した。撤退の理由は、今後義務化される衝突被害軽減ブレーキの採用や衝突安全性能などの法規対応にコストがかかるためのようだ。 ・・・・・・・・・ S660が販売を終了しため、現在コペンが唯一の軽オープンスポーツである。次期コペンは、トヨタと共同開発のコンパクトスポーツになるのでは、というような噂が飛び交っているが、今はまだ不透明だ。オープンスポーツカーは、少数の限られたユーザーのためのクルマだが、コペンにはまだまだ頑張ってほしいものだ。 毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。
竹村 純