掛布雅之氏、球威もキレもない阪神・伊藤将の勤続疲労を不安視 大山の淡泊な打撃も懸念
◆JERA セ・リーグ 阪神2―6広島(10日・甲子園) 伊藤将は、調子の悪い広島打線に気持ちよくフルスイングされていた。ストレートが130キロ台でキレもないため、変化球でも崩せなかった。もともとクイックが得意ではなく、走者が出ると余計に軸足に体重が乗り切らず、球威が落ちた。岡田監督はオープン戦からスピードが出ないことを心配していたが、開幕後も調子が上がらないままだ。 昨季まで3年間、先発ローテで投げ続けた勤続疲労もあるのかもしれない。「球威」という課題は一番、解決が難しい。制球に気をつけたり、リズム良く投げたりの課題なら技術や経験でカバーできるが、球速はすぐには上がらない。次回はローテ通りなら17日の巨人戦(甲子園)。結果次第では、先発7番手で控える門別と入れ替えの対象となる。 打線では4番・大山の状態が気がかりだ。調子が悪いからこそ、序盤に得点差がついた試合で、次につながるきっかけを見つけてほしかった。本人は必死に、もがいているのかもしれないが、打席の姿を淡泊に感じてしまった。(スポーツ報知評論家・掛布雅之)
報知新聞社