サラリーマン億り人・弐億貯男さんが株式投資で資産2億7900万円を築くまで 「デイトレードや四季報の読み込みはせず、取引は月に1~2回」の“手抜き投資”を続ける理由
「億り人」といえば、早朝や深夜も海外市場の動向をチェックし、取引開始とともにいくつものパソコンの画面に目を光らせて休む間もなく売買を繰り返す――そんなデイトレーダーのイメージがつきまとう。その一方で、月に1~2回の売買で、元手250万円を2億7900万円にまで増やした現役サラリーマンもいる。それが、シリーズ累計8万部を突破『割安成長株で2億円』(ダイヤモンド社刊)の著者の「弐億貯男」さんだ。どういった生活を送ってきたのだろうか。弐億貯男さんに聞いた。
投資の世界で大きな成果を手にしている弐億貯男さんだが、その日常は歴戦のデイトレーダーとは一線を画す。早朝から海外市場の動向をチェックしたり、チャートに目を光らせてテクニカル分析をしたり、四季報を隅から隅まで読み込んだりもしない。 「朝は5時くらいに起きて、ブログを書くのを毎朝の日課にしています。2005年から、成功も失敗も含めて毎日の記録をしておくことが習慣化しています。休みでも途切れないようにいまは多少書きだめしています。 そのあとは会社員の仕事になりますが、在宅勤務を増やして出社するのは週に1回ほど。会社のパソコンを立ち上げて、株価は毎日チェックしますが、のんびりできる時間にスマホでX(旧ツイッター)を見ながら、気になる銘柄があったらチェックする程度。本腰を入れて日本株の分析に使う時間はせいぜい週に2~3時間ほど。中長期投資なので売買をしない月もありますし、1~2回しか取引しない月もあります。最小の労力で資産を増やす、いわば“手抜き投資”です(笑)」(弐億貯男さん、以下同)
FXや暗号資産には手を出さない
そう語る弐億貯男さんだが、資産管理はしっかり徹底している。生活費は会社員の給与収入の範囲で賄い、投資で儲けたお金で贅沢することもない。今年になって築浅の中古マンションを約8000万円で現金で購入したが、その資金は「会社員としての貯蓄と投資で増えた分との半々で買いました」という。 「専業投資家ではなくサラリーマンを続けているのは、普段の生活を給与収入の範囲で回すため。万が一、投資で大失敗しても日々の生活には困らないようにしています。生活に不安がないようにしているから、腰を据えて中長期で投資できるんです。 『割安成長株』の投資を20年以上続けてきましたが、FX(外国為替証拠金取引)や暗号資産(仮想通貨)などほかの投資にはほぼ手を出してこなかった。投資した自己資金も最初の250万円だけで、あとは増えた資産から投資に回してきただけです」 生活費をしっかり確保したうえで、失っても困らないお金を投資する。自分が得意なことだけを続ける。まさに「継続は力なり」ということだろう。 【プロフィール】 弐億貯男/サラリーマン投資家。株式投資で生涯賃金2億円を貯めることを決意し、2003年8月に投資元本250万円からスタート。割安成長株の中長期投資で年率30%を上回るリターンを続け、2019年には資産2億円を達成。今後も年率10%を目標に、2029年に5億円達成を目指す。著書は『10万円から始める!割安成長株で2億円』『割安成長株で2億円 実践テクニック100』(いずれもダイヤモンド社刊)。X(弐億貯男@2okutameo)、ブログ「サラリーマンが株式投資でセミリタイアを目指してみました。」も注目を集めている。