労基署調査に期待と不安 宝塚ファンやOG
宝塚歌劇団(兵庫県)の俳優の女性(25)が急死した問題で、西宮労働基準監督署(同県西宮市)が歌劇団に立ち入り調査したことを受け、演劇関係者からは23日、俳優らの過重労働解消に向けた期待の一方で、演劇界の特殊性ゆえに調査の難航を不安視する声も上がった。 宝塚の若い俳優たち、心身に動揺 女性急死、ファン「原因究明を」
「宝塚の皆さんが忙しいのは知っていたけれど、労基署が入るほど深刻なのかとショックを受けています」と言うのは、長年のファンという関西在住の60代女性。「亡くなった女性と同じ年頃の娘がいるので、遺族の方を思うと胸が張り裂けそう。劇団は誠実に対応してほしい」 元タカラジェンヌで、女性が急死して以降、歌劇団内部で受け継がれてきた過酷な慣行をメディアで証言している東小雪さんは「(歌劇団を運営しているとは言っても)阪急電鉄も一企業に過ぎない。社会制度の中で是正すべき点は是正すべきで、立ち入り調査は当然のことだと思う」。 俳優が演技以外に雑用をこなし、小道具を自宅で手作りするなど、歌劇団特有の働き方があることも指摘した。