標本や実験にくぎ付け 県立博物館がやってきた! 大和村で20日まで
鹿児島県立博物館(鹿児島市、山田島崇文館長)の移動博物館事業「博物館がやってきた!in奄美大島」が17日、大和村の村防災センターで始まった。同館が所蔵する国内外の標本と剥製、化石などの展示や、科学実験教室などを展開し、訪れた児童生徒らは瞳を輝かせて見入っていた。20日まで。無料。 事業は郷土の自然環境への理解を深め、科学する心を育むことなどを目的に、毎年県内の離島などを巡回している。今回は大和村、宇検村、龍郷町、奄美市の各教育委員会との共催で開催した。 会場には奄美大島以南では見られないシカやサル、タヌキなどの剥製や、国内外の昆虫や貝の標本がずらり。触れられる恐竜の化石や鉱物のほか、県内の天然記念物の紹介、県理科研究記録展入賞作品の展示もあった。生きたヘビとの触れ合いコーナーも人気だった。 初日の午前中は大和村内の小・中学校から児童生徒と教諭らが来場。液体窒素を使った科学実験では、マイナス196度で冷やされた花やゴムボールが粉々に砕ける様子や、密閉容器に入れられた液体窒素が気化して体積を増し、大きな音を立ててふたが吹き飛ぶ様子などを観察して、児童らは歓声を上げていた。 大和小学校の児童は「バラとかボールがバラバラになって、溶けたらまた柔らかくなってびっくりした。図鑑で見た三葉虫も本物を見られてうれしい」と笑顔で話した。 展示時間は午前9時から午後5時(20日は午後4時まで)。土日は工作教室もある。
奄美の南海日日新聞