輪島の海女に素潜り漁具 千葉の漁師が贈る
能登半島地震で素潜り漁に使う漁具「アワビガネ」を失った輪島の海女に、千葉県の漁師から漁具が届いた。「同じ海で生きている漁師として、応援したい」との気持ちが込められ、輪島の海女は善意に感謝している。 漁具は手作りで、千葉県南房総市で素潜り漁を行う吉野正浩さん(60)が、アワビを岩から剝がすアワビガネ10本と、取れたアワビやサザエを入れておく網状の袋「たも」二つを贈った。輪島の海女とつながりはなかったが、津波に襲われた舳倉島で漁具が流されたと考え、輪島側と連絡を取った。 寄贈された漁具は舳倉島でのアワビ漁の再開に合わせ、海女に配られる。アワビガネやウエットスーツなどを失った海女歴50年の木村世紀子さん(65)=海士町=は「地震や津波の被害を受けた海女を支援しようという気持ちがうれしい」と話した。