障害児の長時間通学解消見えてきた…伊佐の特別支援学校29年4月開校 小学部から高等部まで90人、19~23学級を想定 県教委が整備計画
鹿児島県が伊佐市の旧大口南中学校内に新設する特別支援学校(特支)は、2029年4月に開校することが7日、県教育委員会への取材で分かった。本年度内の基本設計着手、27年度着工を目指す。 【写真】開校する伊佐の特別支援学校の場所を地図で確認する
小学部から高等部までを置く。同市と湧水町、さつま町、薩摩川内市祁答院、霧島市横川に住む知的障害、肢体不自由の児童生徒が対象。開校時は90人程度、19~23学級を想定。35年度頃から少子化で減少し45年度に約50人、11~13学級を見込む。 個別指導教室をはじめ、喫茶や清掃の実習室、日常機能訓練室などを設ける。既存校舎の改築か、新築かは基本設計で検討する。 伊佐市こども課によると、旧大口南中の校舎は現在、子育て支援センターが利用している。敷地内に施設を新設し、センターを移転。子どもが学校と家庭以外に過ごせる「第三の居場所」も開設を予定する。 新たな特支の対象区域からは24年5月1日現在、94人が出水市の出水特支と霧島市の牧之原特支に通学している。長時間通学や手狭になった施設の解消が課題で、塩田康一知事が9月の県議会で、設置意向を表明した。
南日本新聞 | 鹿児島
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