【競馬】2023年新種牡馬リーディングをチェック スワーヴリチャードら10頭の覚えておきたい「買い条件」
3位~10位の種牡馬はこう狙え
3位~10位の種牡馬については特徴と狙い時を端的にまとめた。 3位ニューイヤーズデイはダート替わりで躍動。「前走芝→今回ダート」というケースでは勝率18.2%、複勝率45.5%と好成績で、単複回収率はどちらも100%を超えている。 4位レイデオロは期待に比してやや苦戦したが、産駒の成績は新馬戦より2戦目以降がよく、同時に中距離>短距離の傾向も明確に表れている。2歳からガンガン走るタイプではなかった模様で、あまり悲観することもない。距離が延びての逆襲と成長力に期待しよう。 5位カリフォルニアクロームは、馬券的な意味だとスワーヴリチャード以上に頼もしい存在。全体で単回収率184%、複回収率156%だ。特にダート戦で「揉まれず気分よく」の形ならめっぽう強く、「ダートの7~8枠」は単回収率520%、複回収率632%に達する。この条件だけでも覚えておいていただければと思う。 6位ロジャーバローズは初年度種付け料120万円でのスタートながら、京王杯2歳S3着オーキッドロマンスらを輩出し、JRAでの1頭あたり平均賞金はレイデオロやカリフォルニアクロームをも上回る。こちらは今のところ芝専門で、ダートはまだ連対なし。芝なら条件を問わず単複で黒字圏内だ。人気以上の激走は自身の日本ダービーにもオーバーラップする。 7位シュヴァルグランは好スタートとは言えないものの、晩成型の中長距離馬だった父のイメージ的に、2歳戦向きでないのはある程度織り込み済みだろう。スピード不足なのかダートを多く使われる傾向だが【0-0-2-39】とサッパリ。完全に芝一本だ。芝2000m成績は【2-1-2-6】と、距離延長での可能性が垣間見える。 8位アルアインはまだ掴みどころがないが、これもダート【0-1-1-14】であり、芝が主戦場になりそう。ただし東京芝は【0-1-0-14】。中山や阪神内回りを得意とした父に似て、大箱の瞬発力勝負より、小回りで粘り強さを生かす競馬が合うか。 9位モーニンは地方の新種牡馬リーディングを獲得。高いダート適性と2歳時の完成度は父ヘニーヒューズ譲り。先日2勝目を挙げたブルーサンを筆頭に「大型馬」が走る傾向が強く、馬体重480キロ以上なら【2-4-3-12】複勝率42.9%、複回収率166%。モーニン産駒は馬格をチェックしよう。 10位サンダースノーは現役時代、ドバイワールドカップ連覇のほかフランスで芝GⅠも2勝した二刀流だったが、産駒の複勝率は芝6.3%、ダート16.3%と差が大きい。少ないサンプルなので信憑性は微妙だが、好走例は「母父サンデーサイレンス系の牝馬」にやや偏っている。 <ライタープロフィール> 鈴木ユウヤ 東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、X(Twitter)やブログで発信している。好きな馬はショウナンマイティとヒガシウィルウィン。
鈴木ユウヤ