【競馬】2023年新種牡馬リーディングをチェック スワーヴリチャードら10頭の覚えておきたい「買い条件」
今年はさらなる飛躍の予感! 1位スワーヴリチャード
スワーヴリチャード産駒は出走全馬の単勝回収率が147%(※成績は2023年、JRAでのもの。以下同じ)。今はまだ種牡馬としての能力に人気が追い付いておらず、身も蓋もないが「全て買う」でもいい段階ではある。ただ、遅かれ早かれその状況はなくなってしまうだろう。 得意条件はまず「東京芝」。勝率28.6%、複勝率61.9%、単回収率157%、複回収率108%。左回りの広いコースを得意とするのは父であるハーツクライの産駒によく見られる特徴でもあり、現役時代に日本ダービー2着、ジャパンC制覇があるスワーヴリチャード自身とも似ている。 また距離別成績は「1700m以下」が勝率14.1%、複勝率37.6%、単回収率64%、複回収率80%に対し、「1800m以上」が勝率19.7%、複勝率48.5%、単回収率254%、複回収率123%。長めの距離で驚異的な成績を残している。 以上の2点から、オークスや日本ダービーの舞台となる東京芝2400mはドンピシャである可能性が高い。レガレイラやアーバンシックへの期待は否が応にも高まる。裏を返すと、中距離戦が少ない2歳戦の時点でこれだけ走っていることが末恐ろしい。今年はさらなる飛躍が見られるのではないか。
現役時代とは裏腹にダートで真価 2位ブリックスアンドモルタル
ブリックスアンドモルタル産駒は少し取り扱いに注意が必要だ。勝率10.3%、複勝率27.7%は決して悪くないが、単回収率62%、複回収率62%はいまひとつ。ただし、ここにはちょっとしたカラクリがある。 成績を見ると、芝は勝率9.2%、複勝率24.4%に対し、ダートは勝率13.9%、複勝率38.9%。明らかに後者がいい。ところが出走数は芝119戦、ダート36戦。そう、芝ばかり使われているのだ。 ブリックスアンドモルタルは現役時にアメリカの芝GⅠを5勝した馬。おそらく芝での活躍を期待して輸入されたはずで、そのイメージから産駒も主に芝を使われているが、実際はダート向きなのではないか。実際、イーグルノワール(兵庫JG1着)やアンモシエラ(ブルーバードC1着)といった砂の活躍馬は既に出ている。ダート戦に使う割合が増えれば、数字も上がってくると見る。 ほか、気を付けたいのは2点。「新馬戦」と「距離延長」はかなりの苦戦傾向にある。どちらも単回収率は30%を切り、複回収率も40%台。見送るのが賢明だ。これらは気性的な難しさからくるものだと推察される。この反対で、デビュー2戦目以降に「同距離または距離短縮」で臨むケースは勝率17.2%、単回収率119%。ここが狙い時だろう。