カシオ、G-SHOCK“類似品”裁判で中国企業に勝訴 意匠権切れでも「影響力を持つ商品の装飾」と判断
カシオ計算機は12月12日、G-SHOCKの類似品を作った中国の企業2社に対し、不正競争を争う裁判で勝訴したと発表した。広東省最高裁判所は、中国企業2社がG-SHOCKの類似デザインを許可なく使って消費者を混同させたと判断。不正競争行為に当たるとして、損害賠償金300万元(約6500万円、1元21円で換算)の支払いを中国の企業に命じたという。 【画像を見る】G-SHOCK「GA-110」【全3枚】 問題となったのは、G-SHOCK「GA-110」シリーズの商品デザイン。GA-110は、中国内では2010年に発売し、16~20年の間、中国のG-SHOCK全体の売り上げのなかで1位だった。一方、19年に意匠権が切れていたという。 これを受け、同社はGA-110の類似品を巡り、意匠権ではなく不正競争防止の観点から、21年11月、中国の企業である広州市特遠表業有限公司と深セン市特斯高時計有限工事の2社を提訴した。中国におけるGA-110の販売実績や広告などを証拠として提出した結果、GA-110のデザインが「一定の影響力を持つ商品の装飾」と裁判で認められ、24年9月に今回の判決が出たとしている。 カシオ計算機によると、意匠権が切れた商品デザインに関し、不正競争防止法の保護が裁判で認められたのは、同社にとって初めてという。
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