「信頼できる車」ランキングで「スバル」が初の首位に PHEVとEVの信頼度も大きく改善
「ハイブリッド車の信頼度はガソリン車とほぼ同等」
米誌「コンシューマー・レポート」による最新調査によれば、2024年は電気自動車(EV)とプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)の信頼性が大幅に伸び、ガソリン車との差が縮まったことがわかった。 同調査では、EVはガソリン車よりも平均して42%多くの問題があったという。だが、2023年度の79%に比べ、大きな改善がみられた。 コンシューマー・レポートで自動車テストのシニア・ディレクターを務めるジェイク・フィッシャーは、「EVとPHEVの技術は成熟しつつある」と米紙「ワシントン・ポスト」に語っている。 自動車メーカーは新しい自動運転技術やその他の機能をEVでテストすることが多く、新しいモデルには不具合が生じやすい。また、EVについては高額な初期費用、充電ステーションの不足、長い充電時間が障壁となって、依然購入をためらう人が多いのが現状だ。 一方で、PHEVは燃費を良くするためにガソリン車から買い替える消費者が増えており、ガソリン車とほぼ同程度の信頼性があった。フィッシャーは、PHEVについてこう語っている。 「PHEVはガソリン車よりも静かで、速く、運転しやすいです。先駆者であるトヨタを中心に20年以上の改良が続いています」
スバルがトヨタやレクサスを抑えて1位に
コンシューマー・レポートが約30万人の自動車所有者を対象に実施した本年度の調査では、スバルが「最も信頼できるブランド」として初めて1位となり、レクサスとトヨタがそれに続いた。 そのほかにトップ5を占めたのはホンダ、そして同社が海外市場向けに展開している高級車ブランド「アキュラ」だった。 フィッシャーは、スバルが新車の更新や発表時に大きな変更を加えないことが信頼を生んだ要因だと語る。 新しいエンジンやトランスミッションを採用する代わりに、スバルは先代から部品を引き継ぐことが多いのだ。 「問題のない部分は直さない。スバルは製品に磨きをかけ続けているのです」 一方、ランクインした22ブランドのうち最下位だったのは、EVスタートアップのリビアン、キャデラック、GMC、ジープ、フォルクスワーゲンだった。 調査によると、最も信頼できる車種ではトヨタのRAV4が一位となった。次いで2位にランクインしたのは同社のカローラだった。 なお、EVの先駆者テスラは17位で、昨年の調査から3つ順位を下げた。米ビジネス誌「ファスト・カンパニー」は11月、「テスラ車が最も死亡事故率の高いブランド」だと報じており、安全性の面では大きな不安が残る。 脱炭素をリードする技術として期待が高まるEVだが、コンシューマー・レポートでは「EVやPHEVなど新しい技術の不具合は2~3年後には解消されはじめるだろう」と書かれている。 2025年以降、自動車業界の様相に大きな変化が起きるのだろうか。
COURRiER Japon