ロッテ・小川龍成「練習でずっと理想としていたバント」積み重ねの成果を出すバント安打!吉井監督「うまかったです」
◆ 絶妙なバント安打 「練習でずっと理想としていたバントができたので、完璧なバントだったかなと思います」。 ロッテの小川龍成が19日の日本ハム戦で、三塁線に絶妙なセーフティバント安打を決めた。 2-0の2回一死一、二塁で迎えた第1打席、伊藤大海が投じた初球、バントを試みるもバットを引いて1ボール、続く2球目に三塁線にセーフティバント。日本ハムの三塁手・郡司裕也が一塁へ送球もできない三塁へのバント安打となった。 吉井理人監督も、このバント安打に「うまかったです」と絶賛し、「1球目はサインだったんですけど、2球目はサインを消して、自分でやって上手くいきましたよね。あれはよかったです」と褒めた。 小川のバント安打で満塁となり、髙部瑛斗の振り逃げで得点に繋がった。 ◆ 日々の積み重ね 試合を振り返れば、何気ない安打の1本だが、小川にとっては長年練習を積み重ねてきた成果を発揮したバント安打でもある。 昨年10月13日にZOZOマリンスタジアムで行われたCSに向けた練習では、バントマシンで三塁方向に繰り返しセーフティバントの練習を行っていた。小川に練習後、話を聞くと「毎日やっています!」と返ってきた。 今年に入ってもその姿は変わらない。ZOZOマリンスタジアムで行われる試合前練習では、バントマシンを相手に黙々とバント練習。18日の日本ハム戦も、全体練習前に1人黙々とバントマシンを相手に入念にバント練習を行っていた。 5月7日の取材で、公式戦で三塁線のセーフティバントを決めたいかと質問すると、小川は「そういったところが持ち味になってくると思うので、相手をかき乱すじゃないですけど、流れが悪かったりとか、なかなかヒットが出ないピッチャーの時にそういう時にリズムを崩すというか、そう言ったことができたらなと思って常に練習しています」と話していた。 セーフティバントだけでなく、バントも22年4月26日の楽天戦で失敗したのを最後に同年5月28日の阪神戦から14度の犠打機会全て成功させている。 小川はバント成功率の高さについて「バントは自分のところで自信がないところ。本当に練習も数多くやりますし、試合の時も1球1球集中してバントをしっかり決められるように。自信がないからこそしっかり練習して、できているのかなと思います」と明かしている。 実戦を想定して、毎日コツコツと積み重ねてきた。その成果を今回、発揮した。この先も送りバント、セーフティバントを決めて、チームに重要なピースになっていく。 取材・文=岩下雄太
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