対馬丸事件を通して平和を学ぶ 鹿児島・宇検村の慰霊祭などに参加 沖縄の小中学生らが出発
対馬丸事件を通して戦争の悲惨さや平和の尊さを学ぼうと、県内の小中学生と保護者が23日、生存者や犠牲者の多くが流れ着いた鹿児島県奄美大島の宇検村に向けて出発した。那覇空港で出発式があった。犠牲者などが流れ着いた、同村の船越海岸で24日に開催される慰霊祭や、同村の小中学生との交流会に参加する。 【動画あり】対馬丸事件80年で慰霊祭 「今も海底深く眠る犠牲者」追悼し非戦の誓い 沖縄
「対馬丸平和学習交流事業」として、県平和・地域外交推進課が主催する。2018年に始まり今回で5回目となる。県内の5、6年生と中学生、保護者ら28人が参加する。 参加者を代表してあいさつした宮里中3年の安次富かいらさん(14)は「交流事業で対馬丸についてさらに学び、平和について考えるきっかけにしたい」と決意を述べた。保護者代表の金城敦子さん(53)は「慰霊祭などへの参加を通して、戦争などを学ぶ機会にしたい」と語った。 対馬丸は1944年8月22日に米潜水艦により撃沈された。宇検村一帯の海岸には約1週間後、生存者や多くの遺体が流れ着いた。村民らが総出で救助に当たった。(狩俣悠喜)
The Ryukyu Shimpo Co., Ltd