「尾張2大藤まつり」で咲き誇るフジ 香りも漂い見ごろ
フジが見ごろを迎えている。愛知県の津島、江南両市の公園では「尾張2大藤まつり」が開かれ、まるで「カーテン」のように咲き誇る花が多くの人の目を楽しませている。
ライトアップで幻想的な風景も
津島市の天王川公園では「尾張津島藤まつり」が開催され、多くの人が「藤花のカーテン」を楽しんでいる。長さ275メートル、面積約5034平方メートルの藤棚に、12種類、114本のフジが咲き、種類により開花の時期が異なるので、順次見頃を迎える。 風にそよがれると甘い香りが辺りに漂い、風流な趣を見せるフジは、藤棚の下を流れる疎水に映る様子や、散り始めた花が水面を漂う様子も美しい。まつり期間中、日没から午後9時までの夜間はライトアップも実施され、昼間とはひとあじ違う幻想的な風景も楽しめる。 名古屋市から家族連れで訪れていた30代の女性は「初めて来ましたが、こんなに広い範囲でフジが咲いているとは思いませんでした。色々な種類が咲いていてきれいですし、とても良い香りがするのですね。来年も子どもを連れて来たいと思います」と笑顔で話し写真を撮っていた。 かつて木曽三川を境とする尾張と伊勢とを結ぶ交通の要衝として栄えた同市は、「藤浪の里」と呼ばれたほどの藤の名所であったと伝わり、また天王川公園は「日本の歴史公園100選」に選ばれている。
さまざまな花の競演を見に来て欲しい
もうひとつの「尾張藤まつり」は、同県江南市にある曼陀羅寺(まんだらじ)公園で開催中。1324年に後醍醐天皇の勅願により創建されたと伝わる尾張の名刹、曼陀羅寺の隣に位置する公園で、約4700平方メートルの藤棚に約60本のさまざまな種類のフジが咲く。 まつり事務局の同市産業振興課の佐久間さんによると、「この時期には、園内の約200本のぼたんの花やつつじも見頃を迎えます。さまざまな花の競演を見に来て欲しいです。また、曼陀羅寺やその塔頭(たっちゅう)8ヶ寺でもまつりに合わせた行事が行われるので公園だけでなく、歴史あるまち歩きも楽しめますよ」という。 両まつりでは各種イベントも実施され、期間はいずれも6日まで。