あなたもやってるかも!【勘違い口臭ケア】やりがちだけど「実は効果は薄い4選」
<3>「舌磨き」を一生懸命行う
舌は粘膜であり、皮膚よりもさらに繊細です。口内は神経分布が少なく痛みを感じにくいため、舌もゴシゴシとこすることができてしまいますが、必死に磨くほど舌を傷つけてしまいます。“舌が白い=すべて汚れ”だと思っていませんか? 健康な人は本来、舌がうっすら白いもの。真っ赤な状態はキレイなのではなく、舌表面の突起物である『舌乳頭』が剥がれ落ちて、ドライマウスを引き起こしている状態です。 通常、舌表面のデコボコのへこみ部分には唾液が溜まっています。舌磨きをやり過ぎると、この唾液を溜めるスポットも取り除いてしまうので、舌表面が乾燥します。そして乾くと防御反応で舌乳頭が毛羽立って、分厚く白くなるという悪循環に。肌と同じで、角化してガサガサになるイメージです。口の中が乾燥するほど、より口臭を発してしまうので、根本から解決しないとキリがない。うるおいを保つためにも、唾液をきちんと分泌できることが重要です。 舌に付着する細菌のかたまり“舌苔(ぜったい)”を頑張って取り除こうとするよりも、まずは口腔内のうるおいを守ること! 唾液がきちんと分泌されていれば口臭対策にもなるので「正しい口臭ケア」をチェックして。
<4>食後すぐに歯を磨く
これを正しい習慣ととらえている人も多いと思いますが、歯磨きは起床後と寝る前だけにして、食事直後はフロスや歯間ブラシで食べカスを取って水でゆすぐだけで十分。実は、一日の中で口の中の細菌がもっとも少ないのは食後なんです。食事をすると舌を動かすのでサラサラとした良質な唾液が分泌されやすく、口内がうるおった状態に。口臭が出にくいのは、良質なサラサラ唾液が口内で循環しているとき。なので、これを歯磨きで取り除いてしまうのはもったいないんです。また、歯磨き粉を使ってゴシゴシこすると口内が乾燥しやすくなり、口臭を招く原因にも。ブラッシング後は嫌なニオイのもととなるガスがかえって増えるという、日本口臭学会の報告もあるほどです。 イラスト/腹肉ツヤ子 取材・文/橋場鈴里 Edited by 西村 美名子
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