長野県松本市消防団 団員確保へ若者にPR 松本大学の学生と初の意見交換会
長野県松本市消防団員の減少が課題となっている中、松本大学(松本市新村)の学生と市消防団員の意見交換会が1日、同大学であった。災害ボランティア論を専攻する学生27人と、新村地区を管轄する第11分団の団員や市消防防災課の職員が交流し、学生や若者が入団しやすい環境づくりについて話し合った。 五つのグループに分かれて話し合い、学生から「入団して良かったことは何か」、「月に何回くらい出動するのか」といった質問が出た。団員からは活動を通じて地域の一員として自覚が芽生えることや、職種を超えて多くの人と知り合いになれる利点が紹介された。 一方で、学生から「上下関係が厳しそう」「一度入ったら簡単に辞められないのでは」との声も寄せられた。実際は上下関係にとらわれず和気あいあいと活動しているといい、11分団の立道竜太分団長(39)は「自分の時間が束縛されないようやれる範囲で活動し、やりがいを感じてもらえればうれしい」と答えていた。 観光ホスピタリティ学科2年生の岡本栞太朗さん(19)は「団員の話を直接聞くことで活動に興味をもった」と話していた。 市消防防災課によると、市消防団の団員数は1704人(10月31日現在)で5年前と比べると286人(14・3%)減少している。若い世代の団員確保が急務となっており、学生との意見交換会を初めて企画した。 市消防団の細田政俊副団長(48)は「大切な人と地域を守るやりがいを若い世代に直接伝え、体験入団などを通じて団員を確保したい」と話していた。
市民タイムス