サッカー・J1サガン鳥栖が初のJ2降格…守備の脆弱さが顕著、選手たちピッチ上でうなだれる
サッカー・J1サガン鳥栖は19日、アウェーの「サンガスタジアム by KYOCERA」(京都府亀岡市)で京都サンガFCに0―2で敗れ、来季のJ2降格が決まった。2012年に昇格して以来、ずっとJ1で戦ってきたが、初めてJ2に落ちることになった。 【年表】サガン鳥栖のこれまでの歩み
試合終了を知らせるホイッスルが鳴ると、鳥栖の選手たちはピッチ上でうなだれたり、頭を抱えたりしていた。スタンドに駆けつけたサポーターの中には目に涙を浮かべる人の姿もあった。
今季は全20チームのうち下位3チームがJ2に自動降格する。勝ち点26で最下位の鳥栖は敗戦で勝ち点を伸ばせなかった。一方、残留争いをする京都、柏レイソル、湘南ベルマーレがこの日、いずれも勝ち点を増やしたため、4試合を残して鳥栖が降格圏の18位以下になることが確定した。
鳥栖は前身チームが資金難で解散したのを受け、存続を求める佐賀県サッカー協会などが1997年に市民クラブとして発足させた。99年に創設されたJ2に参入し、12年前にJ1に初昇格。この年と2014年にはチームとして最高の5位となっていた。
しかし、今季は序盤からなかなか勝利を挙げられずに低迷した。守備の脆弱さが顕著で、失点が多かった。この日の京都戦も後半、守備の隙を突かれて2点を許して敗れた。
試合後半から出場したFW堺屋佳介選手(19)は「チームの状況を変えようとしたが力が足りなかった」と肩を落とした。クラブ在籍歴計10年の副主将、MF福田晃斗選手(32)は「またJ1に上がるための準備をしないといけない」と前を向いた。
サポーター団体「NORD(ノルド)」代表の板山高大さん(41)は「今季はシーズンを通して自分たちのサッカーができなかったのではないか。とても悔しいが、1年でJ1に戻り、再び降格することのないチーム作りを進めてほしい」と語った。