<ここに注目>明徳義塾の左腕・代木と機動力の仙台育英が対決 選抜高校野球
◇第1日第2試合 明徳義塾vs仙台育英 2020年秋の東北大会覇者・仙台育英、同四国大会優勝の明徳義塾が対決する1回戦屈指の好カードだ。 明徳義塾の中心は20年夏の甲子園交流試合でも登板し、豊富なマウンド経験を持つ左腕・代木大和(3年)。多彩な変化球を低めに集め、20年秋の公式戦防御率は0点台と安定感抜群。守備も1試合平均0.5失策と安定しており、投手陣をもり立てる。 【写真】センバツ出場32校決定 喜びの瞬間 小技や走者の打球判断力の高さは伝統校らしく高レベル。好機を確実に生かし、ロースコアの接戦に持ち込みたい。 対する仙台育英は20年秋(9試合)に39盗塁と稼いだ機動力が持ち味。リードオフマンの浅野洸司(3年)ら上位陣が出塁し代木にプレッシャーをかけ、吉野蓮(3年)ら長打力のある中軸で得点を奪いたい。最速147キロ右腕の伊藤樹(3年)ら投手陣の層は厚いだけに、先取点を挙げれば勝機が広がるだろう。 U18(18歳以下)高校日本代表監督も務める明徳義塾の馬淵史郎監督は65歳。1992年夏の甲子園での松井秀喜(星稜)への5打席連続敬遠でも知られるベテラン指揮官に、37歳の仙台育英・須江航監督がどう対抗するかにも注目したい。【岸本悠】
四国の覇者・明徳義塾 大黒柱は長身左腕の代木
U18(18歳以下)高校日本代表監督を務める馬淵史郎監督が率いて、2020年秋の四国大会を2年連続で制した。 大黒柱は20年夏の甲子園交流試合でも登板した184センチの長身左腕・代木大和(3年)。直球は130キロ台が多いが、球速差の小さいカットボールを有効に使う。昨秋の公式戦の防御率0.58、1試合平均与四死球率1.45は、ともに出場32校の主力投手の中で2位の好成績だ。 チーム打率は3割2分6厘。走者の打球判断力など細部まで鍛えられている。甲子園交流試合にも出場した主将の米崎薫暉(3年)は打率5割。いずれも3年の加藤愛己はチームトップの13打点と勝負強く、7番を打つ代木も元4番らしく長打力を備え、昨秋は控えだった高松伸志はパワーがある。 甲子園は夏は02年に制した一方、春は1983年と04年の4強が最高成績。米崎は「監督もセンバツ優勝旗は持ち帰っていないので、僕らが最初になれたら」と優勝を目標に掲げる。【新井隆一】