栃木SC内定の主将DF木邨優人がレッドカードで退場…関西大は痛恨連敗も最後まで諦めない「勝つための行動を」
[12.16 インカレ決勝ラウンドDグループ 関西大0-2日本大 岐阜メモリアルセンター長良川メドウ] 【写真】「えげつない爆美女」「初めて見た」「美人にも程がある」元日本代表GKの妻がピッチ登場 焦りがある中で、自分をコントロールすることができなかった。「1個目のファウルでイエローが出て、何でなんみたいな感じで(言ってしまった)」。2点差を追う後半33分、関西大(関西2)は主将DF木邨優人(4年=京都U-18/栃木SC内定)が連続して2枚のイエローカードを貰ってしまう。この時点で敗戦が決まったと言ってもいい、決定的な場面になってしまった。 グループリーグ初戦の嫌な流れを払しょくしたい一戦だった。関大は14日の東洋大戦で、終盤のアクシデントで数的不利となっていたところ、後半アディショナルタイム6分の決勝弾によって敗れていた。夏の全国大会である総理大臣杯でも、東京国際大に後半ATの失点によって敗戦。「今回も同じ関東のチームなので、リベンジしようと思ってやっていた」。しかし結果は最悪の連敗ということで、木邨も「一番責任を感じています」と肩を落とした。 主に2年生の時から主力としてトップチームで出場してきた。大学生活でリーグ優勝は経験できなかったが、天皇杯予選では大阪府を3連覇して3年連続で本戦に出場。2年生の時はC大阪戦、3年生の時には浦和戦に先発出場するなど、貴重な経験を積んだ。「この4年間、関大に来てよかったと思うのが一番。高橋(直也=湘南)選手や谷岡(昌=愛媛)選手とか、身近にプロの選手がいる環境もよかった」。自身の大きな成長にも自信をみせる。 ただなかなか卒業後の進路は決まらなかった。高校時代にプレーした京都U-18の同級生で、大学2年生の3月に京都入りを内定させた立命館大MF中野瑠馬には、「大学だけじゃなく、プロでも一緒に頑張ろう」と励ましを貰っていたという。「焦ってないかというと嘘になるけど、焦らずにやろうとやっていました」。 そんな中で今年夏に栃木SCの練習に参加した。「いろいろなチームに行かせてもらったし、毎回覚悟はあったつもりだけど、思い返すと甘かった。そこで自分の良さを出しつつ、栃木のためにいいプレーをしようと思った」。試合を観戦した際のサポーターの熱量にも感激したという。「選手もそんなサポーターの応援を裏切らないプレーをしていて、いいチームやなと思った」。入団は迷うことなく決めた。 大学最後の試合を出場せずに終わることはしたくない。レッドカードにより、18日の常葉大戦は当然出場できない。そして関大がGLを突破するには、まずは同じ会場で行う第1試合で日本大が東洋大に敗れることが第一条件となり、そのうえで常葉大に勝利することが求められる。「自分にできることはチームが勝つための行動しかない。そこに照準を当ててやっていきたい」。思いのすべてを仲間に託し、そして信じる。