<私の恩人>ウーマンラッシュアワー・村本 人に感謝しない僕が“キム兄”に感謝する理由
木村さんは、何気なくおっしゃったかもしれませんけど、僕の中ではずっとその言葉が頭にあったので、実際、出演させてもらった今年1月放送の『すべらない話』では、ガンガン手を挙げてしゃべりまくったんです。木村さんがそうおっしゃったというのを後ろ盾にいったんですけど、さすがにやりすぎたか…とも思っていた。そしたら収録後、松本人志さんと一緒になりまして、僕が「しゃべりすぎましたかね…?」と尋ねたら「いや、あれでいい。あのままガンガンいったらいい」と言っていただいたんです。 僕はね、意外と石橋をたたきまくるタイプなんです。「これでいいのか…」「これで大丈夫なのか…」と。何なら、たたくだけたたいて、結果、渡らないタイプ。でも、木村さんに言っていただいて思い切って踏み出してみて、それをやったら、松本さんにも誉めていただいた。先輩とほとんど絡まなかったんで、どこまでいったらダメなのか、石橋が崩れるのか、その加減が自分の中で分からないままなところもあったんですけど、ここまでやっても大丈夫なんやと。さらに言うと、崩れたら崩れたで、それはそれでおもしろいじゃないかという考えも持つことができたというか。 それが確信に変わったのは、大阪の番組で、収録後にケンドーコバヤシさんとタバコを吸っていたら、「芸人なんて、始まる前に『おはようございます』。終わってから『すみません』だけ言っといたらいい。あとは、何をしてもいい」と言っていただいた時でした。あ、皆さん、言ってることは同じなんやと。それを知る最初の一歩が木村さんのお話だったんです。『すべらない話」でなくても、全部の仕事で“★が出た時の気持ち”で、毎回ホームランばっかり狙って、フルスイングでやってます。…ま、しんどいですけど、これをずっとやり続けるのが、僕にできる唯一の恩返しなのかなと思っています。 …あとね、この前、ある番組でとんでもなくスベりまして。その時に、ヤケになって、逆恨みじゃないんですけど、番組にスベらされたみたいな考えになったんですよね。ま、僕の考えすぎなのかもしれませんし、そもそも、スベったこちらが悪いんですけど、なんか、自分の中でそういう“恨みモード”みたいになりまして。だんだん腹立ってきて、何か番組にやり返したいと。