【バレー】とれたて新米キャプテンの挑戦。ブレス浜松・西行米「素子さんから自分たちの武器を持つ大切さを教えてもらった」、狩野亜衣「ミドルがポイントゲッターになる」 V女子
バレーボールVリーグ、ブレス浜松の新主将に就任した西行米(さいぎょうまい)選手のインタビューをお届けする。 西行選手は昨シーズン、新人ながらV2女子(旧Ⅴリーグ2部)でサーブレシーブ賞を獲得。2年目の今年はチームの守護神というだけでなく、SVリーグ参入を目指すブレス浜松の主将としても更なる活躍が期待されている。 注目の新人ミドルブロッカー狩野亜衣選手にも話を聞いた。 併せてご覧いただきたい。 西行米主将には7月の中部日本6人制バレーボール総合男女選手権大会中に、狩野亜衣選手にはV・サマーリーグ東部大会の初日、Astemoリヴァーレ茨城戦(フルセットで勝利)後にそれぞれコメントをいただいた。
西行米主将(リベロ)
――入団2年目でキャプテンに就任。今季はVリーグもリニューアルスタートとなりますが、今の心境は? 西行:昨シーズン、最後に群馬との試合で負けてしまって。 あの時、本当に勝ちたかった、ファイナル3へ行きたかったっていう思いが今でも強くあります。 (ブレス浜松は昨年の最終戦で群馬グリーンウイングスに敗れ、ファイナル3行きを逃す。ファイナル3に進出した群馬はSVリーグ昇格) 今シーズン、もう一回みんなでVリーグ優勝を目指して頑張っていきます。正直、私の力はそんなに大きくはないとは思うんですけども。 ――昨シーズン、レシーブ賞を受賞をしましたし、プレーヤーとしても西行主将の役割は大きいのでは? 西行:いやいや、そんなことは。 でも、そういった数字も含めて一人ひとりが自立した、勝ちにこだわるチームを作っていきたいですね。 このメンバーならVリーグ優勝ができると思っていますし、その先頭に立つという気持ちもあります。でも、キャプテンという名前は意識し過ぎないで頑張っていきたいと思っています。 ――キャプテンに任命された経緯は? 濱田義弘監督からの指名? 西行:6月にチームビルディングのミーティングをしました。 そこで個人の目標を決めたり、ブレスをどういうチームにしていきたか、チームとして今季はこうやっていこうっていうことを1か月かけてみんなで話しました。その中でキャプテンをどうするかという話も出て。 ――そこで西行選手で行こう、と? 西行:候補として名前が出たのは私だけではなかったのですが…。 他の先輩方の名前も上がっている中で自分を選んでいただいたのですから、今まで以上の自覚と覚悟を持ってバレーボールに取り組まなければと思っています。 どんな立場であれ、それぞれが与えられた役割を果たすということには変わりはありません。ただ、より強い責任を持ってそのことに取り組んでいくつもりです。 ――これまでにキャプテンの経験は? 西行:高校3年生(川崎橘高)がキャプテンでした。初めてキャプテンをやったのはJOCの時です。 ――レシーブ賞の受賞は濱田監督の指導も大きかったと思います。 「サーブレシーブを体の正面ではなく横で取る」 かつて濱田監督が新鍋理沙さん(元日本代表、サーブレシーブの名手)にも伝授したこのプレーへの取り組みは? 西行:はい、頑張っています。サーブレシーブは自分の武器にしていかなければならないプレーです。今シーズンもさらに精進したいです。 ――今回の中部総合大会はブレスの本拠、浜松での開催ですね。 西行:この大きな会場、浜松アリーナで試合ができることはすごく嬉しいですね。 浜松市の皆さんにバレーボールで勇気や元気、感動、夢を伝えていきたいですし、感じていただきたくて。そんなプレーをみんなで頑張っていきたいなって思っています。 ブレス浜松のホームゲームには多くの観客の方々が来てくださるので、この広い浜松アリーナを自分たちの武器にして戦っていけるように備えたいですね。 ――まだチームは助走段階だと思いますが、ここまでの手応えは? 西行:新しいチームが始まってまだ1か月なのですが(取材時)、みんなから勝利に対する意欲を強く感じます。 試合の中で今までにはなかったような声かけも出てきていますし、点数を取ることへのこだわりをチームの全員がやっています。リーグ戦に向けてその質をどんどん高めていければと思っています。 ――昨シーズンは大林素子さんがGMとしてチームに加入してくださいましたね。あの多忙な方がVリーグ2部のチームに力を尽くしてくれた。学ぶことも多かったのでは? 西行:素子さんには「自分たちの武器を持つ」ということを教えていただきました。 素子さんは左利きで高身長。そこを強みにキャリアを重ねてきた方です。 「自信を持ってプレーするっていうことが大事だよ」 ということを経験も踏まえて丁寧に話してくださいました。 でも、あと一歩の悔しい思いをした昨シーズンを振り返ってみると、私たちにはやっぱりそこがまだ足りてなかったんだなと、今改めて感じています。 素子さんに出会って、選手の一人ひとりが「自信を持つ大切さ」に気がつくことができましたし、「自分はこういう選手になりたいんだ」という理想像を持つことができました。 そういう成長も素子さんのおかげだと思っています。本当にいろんなことを学ぶことができました。 ――ブレスと言えばスピードバレー。今シーズンもそれを突き進めていく? 西行:はい、ブレスにしかできないバレーをみんなで作っていきたいですね。 ――応援してくれるファンの方に。 西行:いつも応援ありがとうございます。今シーズンもまだ始まったばかり。この先どんどん大会が続いていきます。 皆さんも私たちと一つになって戦っていただけると嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします。