「貯蓄が3000万円以上あります」そんな70歳代は何％？二人以上世帯で検証した結果とは
年金額はいくらなの？2024年度における例を確認
公的年金の受給額は、毎年改定されます。 2024年度の年金額は、物価高による生活の負担を考慮し、2.7％の増額改定が行われました。 しかし、年金の増額率は物価の上昇率に追いついておらず、実質目減りとなっているのが現状です。 具体的な金額を見ていきましょう。 ●2024年度の「国民年金・厚生年金」の年金額例 ・国民年金（満額）:6万8000円（+1750円） ・厚生年金※:23万483円（+6001円） 国民年金は1人分の満額受給額となっており、厚生年金は厚生労働省が試算した「モデル夫婦2人分の年金額例」です。 ここでいう「モデル夫婦の年金額」とは、平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）43万9000円）で 40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額）」を指します。 現代では共働き世帯が増えており、厚生労働省によるモデル夫婦のように「40年間専業主婦」という方は少なくなっています。 働き方や働いた期間、収入などにより家庭ごとに年金の受給額が異なるため、前述した「モデル夫婦の年金額例」は一例として参考にしてください。 次章では、「厚生年金と国民年金の平均月額」を確認していきます。
厚生年金の平均受給額はいくら？
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、厚生年金の平均受給額を見ていきましょう。 ●【厚生年金の平均年金月額※国民年金部分を含む】 ・〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 厚生年金（国民年金を含む）の、全体の平均額は14万円台です。 男女別の平均額をみると、男性は全体の平均額より月額1万9902円多い一方、女性は、男性の月額年金と比べ5万8997円少ないです。 その理由の1つとして、男女の賃金差があります。 以下のグラフは、厚生労働省による「男女の賃金の差異の情報公表状況（令和6年1月19日時点）」で、男性の賃金に対する「女性の賃金の割合」を表しています。 全労働者のデータによると、男性の賃金に対する女性の賃金の割合は69.5％で、女性は明らかに男性より賃金が低いことが示されています。 公的年金は、現役時代の収入や年金保険の加入期間によって受給額が異なり、基本的に収入が多く、加入期間が長いほど受給額が増える仕組みです。 このような賃金差が、男女の厚生年金額にも大きな影響を与えていると考えられます。 次に、自営業者や専業主婦（主夫）が加入する国民年金の平均額について見ていきましょう。
