住宅ローンを今借りるなら変動か固定か? 住宅価格高騰と追加利上げ局面で選ぶべき金利タイプとは
結論2:固定金利は借りた後の行動で損得が分かれる
もう一つのポイントは、借りた後でも金利動向に合わせて正しい行動を取ることで、損にも得にもなるということです。それは、状況に応じて借り換えや繰り上げ返済の判断ができるかどうかです。 固定金利なら、金利や状況に合わせて借り換えや繰り上げ返済を 固定金利タイプを選ぶなら、今はフラット35の「子育てプラス」の金利引き下げ制度のメリットを享受することをおすすめしています。 当初の期間は最大年1%の金利引き下げとなるので、全期間固定でありながら変動金利と同じくらいの水準で借りられるのです。 しかし、この期間が終われば金利の引き下げはなくなります。このタイミングで、より低金利な商品が出ている場合は、借り換えることでコストを抑えながら住宅ローンを維持することが可能となります。 また、住宅ローン控除の期間は10年となっているので、これを過ぎるとローン残高に対する税金のキャッシュバックはなくなります。 このようなタイミングで効果的に繰り上げ返済をすることで、固定金利の弱点である利息負担を効果的に抑えることができるのです。 住み替えるなら、固定金利は損かも? 35年よりも早いタイミングで住み替える可能性があるなら、全期間固定金利はあまり合理的な選択とは言えません。 金利を固定する期間が長ければ長いほど金利は高くなりますので、その固定期間よりも早く完済するのであれば、そんなに長い期間にわたって金利を固定する必要はなかったということになるからです。 むろん、先のことは分かりませんが、変動金利のケースの逆を想像してみるとわかりやすいと思います。こだわりの家を建てたい人、この地に骨をうずめる気持ちでいる人であれば、よほどの必要に迫られない限り住宅を売却することはないでしょう。 住宅を選ぶ際にリセールを重視する人であれば、今は売る気がなくても、売却することで経済的なメリットがあるなら売るかもしれません。