真剣な表情で「プッ」 南部町で全国柿の種吹きとばし大会
柿の産地として知られる鳥取県南部町で23日、食べた後の柿の種を飛ばして距離を競う「全国柿の種吹きとばし大会」が5年ぶりに開かれた。優勝者にはハワイ旅行相当分の旅行券などが贈られるとあって、参加者は少しでも飛距離を伸ばそうと、真剣な表情で種を「プッ」と吹き飛ばした。 特産品の富有柿の振興を目的に始まった同大会は、コロナ禍で2020年から中止が続いていた。今年は町制施行20周年記念事業として復活。メンズ、レディース、ジュニア(小中学生)の3部門に町内外から約250人が参加し、優勝を争った。 競技では、旬を迎えた町内産の富有柿をその場でおいしく食べ、残った種を口に含んで吹き飛ばした距離を測定する。参加者は助走をつけたり、顔を上から下へ勢いよく動かしたりと試行錯誤しながら挑戦し、飛距離を伸ばすと歓声を上げて喜んだ。 この日の最高記録はメンズ12・63メートル、レディース9・75メートル、ジュニア8・89メートルで、いずれも大会記録更新とはならなかった。ジュニア部門に参加し、8メートル35センチを記録した大塚光さん(13)=法勝寺中1年=は「思った通りに飛ばなくて難しかったけれど、おいしい柿も食べられて楽しかった」と笑顔を見せた。
日本海新聞