高砂部屋の長内、幕下優勝に王手「九州はご飯がおいしいので」一回り大きくなった体で6連勝
<大相撲九州場所>◇11日目◇20日◇福岡国際センター 西幕下48枚目の長内(25=高砂)が、6連勝で初の幕下優勝に王手をかけた。同じく全勝だった東三段目10枚目の延原を押し出し。相手の右かち上げにも動じず、左を差して前に出た。右に回り込もうとする相手に、体を寄せて何もさせず土俵下まで吹っ飛ばした。近大から22年春場所の前相撲で初土俵。これまでに序二段、三段目で全勝(序二段は優勝、三段目は決定戦に敗れて優勝同点)はあるが、幕下では初の6連勝を飾った。 「組めば自分の相撲になると思っていた。相手は三段目なので『勝って当然』という気持ちで臨んだ」と、緊張することなく、平常心でつかんだ白星を振り返った。日本相撲協会の公式ホームページによると身長177・7センチ、体重114・7キロ。ただ、一回り体が大きくなった印象で「部屋に体重計がないので正確には分からないけど、九州はご飯がおいしいので。大きくしようと思って大きくしたわけではないです」と笑った。事実、この日のように、立ち合いからの圧力で有利な体勢をつくり、白星を重ねてきた。 幕下の6戦全勝は、長内と西幕下31枚目の北勝丸と2人に絞られた。ともに初の幕下優勝を懸けて、13日目に対戦することが予想される。慣例通りの割が組まれれば初顔合わせ。ただ長内は「出稽古で1度やっている。相手を止められれば持っていけると思う。自分の相撲を取りたい」と、胸を合わせた経験があるからこそ、勝つイメージをふくらませていた。先場所は同部屋の朝興貴が、一番相撲から6連勝していたが、幕下優勝を懸けた七番相撲で敗れていただけに、部屋の力士や関係者からの期待も一段と高まっている。【高田文太】