町田啓太、“笑いのプロ”秋山竜次&金田哲との撮影裏を明かす 「お芝居するのが大変」
吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。公式サイト内には出演者の撮影現場からのコメントが聞けるキャストインタビュー動画「君かたり」が公開されている。第31回「月の下で」の放送後には、藤原公任役の町田啓太、藤原斉信役の金田哲、そして藤原実資役の秋山竜次が登場した。 【写真】実は笑いをおさえるのに必死だったというシリアスな表情の金田哲 第31回では、公任が年下の斉信に出世で先をこされ、参内しなくなってしまう。事態を案じた斉信は公任の屋敷を訪ねる。斉信が「いつまですねておるのだ」というと、公任は「和歌や漢詩を学び直しておった」「政で一番になれぬなら、こちらで一番になろうと思うてな」と話した。斉信と言葉を交わす場面での町田の演技からは、穏やかな佇まいを崩さないながらも、やはりどこか悔しさが滲み出ているのが魅力的に映った。 斉信が「内裏にお前がおらぬと、調子が出ぬ」と訴えかける中、実資も公任の屋敷を訪ねて来る。実資もまた、公任が参内しなくなったことを案じ、出仕してほしいと訴えに来たのだが、訴える言葉が斉信と全く同じなのが面白い。 「内裏に公任殿がおられぬと調子が出ぬ」 「あっ、それも今、私が……」 「あ、そう」 3人の間になんともいえない空気が流れる、おかしみのある場面だ。 「君かたり」では、町田、金田、秋山がそれぞれ、公任、実資、斉信のシーンについて語っている。公任を演じる町田は「おもしろかったですね」と話しており、お笑い芸人でもある金田と秋山について「お二人ともね、やっぱり笑いに関してプロフェッショナルですから」とコメント。とはいえ、3人の場面で、公任はそこまで表情を崩さないからこそ大変さもあったようで、「(演技を)絶妙に変えてこられるんですよね。秋山さんにも『ちょっとなんか違いましたよね?』って言ったら『ちょっとおもしろいこと思いついちゃって』って言って、さすがだなと思いながらも、こっちはそれに耐えながら真面目にお芝居するのが大変でしたね」とも語っていた。 斉信を演じる金田は「あのシーンはちょっと大変でしたね」と振り返っている。金田は実資の存在感に圧倒されたようで、「いろんなことを想像しちゃって、なんか笑けてきちゃって」と話していた。撮影現場では斉信を演じる上で、公任を励ます気持ち以上に、実資、ひいては秋山の演技に圧倒されまいとする気持ちが勝ってしまったようだ。金田は「これ(君かたり)録っているときはオンエアをまだ観られていないので、不安なのは、笑ってないかなっていう」と不安を口にした。 オンエアを観る限り、表情を崩して笑う斉信の姿は映し出されていないが、現場では笑ってしまっていたようだ。秋山はインタビューにて、「なんか僕が『あ、そう』っていうのがどうもおかしいらしくて金田がずっと笑っていましたね。金田なんかもうアウトじゃないかっていうくらい笑っていましたね」と金田が笑っていたことに触れている。秋山は3人のシーンについて「なんか平和な感じでした。あの3人、かわいらしいですよね(笑)」「1人を連れ戻しにいくために、お互いかぶっちゃって、変な空気になって、キョロキョロキョロキョロ見合っているあの3人はすごくかわいいし、ほのぼのしましたね」「こういうシーンも好きですね。いつも以上に、そんな緊張しすぎずにいけましたね」と語った。 改めて3人が集う場面を見返すと、面白いシーンを追求する役者陣の努力や熱意が伝わってきて、また違った面白さを感じられる。
片山香帆