【佐賀競馬】中島記念で5馬身差の圧勝 シルトプレらが今年も更に盛り上げる
2024年は佐賀競馬にとって大きな一年だった。初となるJBC開催に向けて競馬場が一丸となって歩んだ年。全国各地から訪れてくれるファンに少しでも楽しんでいただこうと、佐賀らしさを存分に出した「うまてなし」を警備員も食堂のおばちゃんも、そしてもちろん騎手や調教師も行った。その甲斐あってか、「中津競馬場や荒尾競馬場がなくなった中で、佐賀でJBCを見られてよかった」「初めて来たけど、すごくいい競馬場だね」といった声が聞こえてきたJBC佐賀だった。 【写真】シルトプレこれまでの軌跡 そんなメモリアルな一年を締めくくったのはファン投票による重賞・中島記念。JBCクラシック4着後は北海道に帰ることなくそのまま佐賀に移籍したシルトプレが圧倒的な強さを見せた。同馬の今後の最大目標は佐賀記念(2月6日、JpnIII、ダート2000m)。同レースには高知生え抜きで名古屋大賞典で小差の3着だったシンメデージーも参戦を表明しており、俄然盛り上がりそうだ。 中島記念のシルトプレが注目を集めたのはその走りだけではなかった。パドックで同馬を曳く厩務員が着ていたのはシルトプレの馬主服。門別競馬場での重賞ではいつもお馴染みの黄色に紫の縦縞のものだ。実はホッカイドウ競馬では馬主服を登録し、2歳戦や重賞レースで騎手が着用できるのだが、佐賀競馬を含む他の地方競馬の多くはJRAでの馬主登録がなければ馬主服を使えない。 あいにく原久美子オーナーはJRA登録がないため、佐賀では馬主服を着用できないのだが、JBCクラシック前に「よければ厩務員さんが着てください」と、馬主服柄のジャンパーを厩舎に持ってきたのだという。それを中島記念で着用していたというわけだ。ホッカイドウ時代から応援しているファンにとってはこの柄は馴染みあるもの。パドックだけでもそれを目にできる演出だった。 さて、気になるシルトプレの現在の状態について真島元徳調教師はこう話す。 「レース後は馬体重の戻りが悪い傾向にある、と聞いていたんですけど、中島記念後はすぐに戻りました。全く疲れていなくて元気いっぱい。ホッカイドウ時代から騎乗している石川倭騎手がつきっきりで調教にも乗ってくれていて心強いです。このあとは佐賀記念が目標です」 大一番に向けて、今週末11日佐賀10レースに出走予定。この冬、佐賀競馬を盛り上げてくれるだろう。 さて、1月も佐賀競馬はイベント盛りだくさん。12日には全国各地から遠征馬を迎えて重賞・ゴールドスプリントが行われる。当日はスタンド2階ライブスタジオからYouTube「SAGAリベンジャーズ」を現地生配信。元騎手の佐藤哲三さんと勝浦正樹さんが出演予定だ。また、大人気のUMATENAライブも実施予定。詳しくはさがけいば公式HPをご覧ください。 (文・大恵陽子)